7時50分にのれんをだしたら、常連さまがこられた。
「かまじか」のごはんの味にめざめ、「ついきてしまった」
と笑われる。
確かに、炭火で竈で炊いたごはんは、筆舌を超越した美味さかもなんばん。
昨日は、ロシア人の青年がそばを手繰りにきた。
はじめての来日らしく、日本語がまったくできない。
でもスマホがあれば、日本語のメニューなんて翻訳がスラスラだ。
そのうち、世界中の人が「自国の言葉」で会話できるように(もうすでに、近い)
なると思う。文科省は、日本人が英語ができないのが、経済で斜陽になっていると思っているらしく、
小学生から英語をやったり、NHKFMで、朝から英語の勉強をやったりしているけど、
「日本で英語を学ぶ」くらいコスパの悪いものはない、と思う。
そんな時間があったら、本を読んだり、出光美術館で仙厓和尚の絵でもみているほうが、将来国際人に
なれる近道だと思う。
先日、「まる」という映画の案内が届いた。「おぎ」こと荻上さんの新作の映画。
その仙厓さんの描いた「〇▽◇」・・・の不思議な揮毫のことも、映画の中で盛り込まれているらしい?
ロシアの青年が最後に「バイバイ」といって、「日本語でバイバイ、はナントイイマスカ?」
と英語できいた。
「サヨナラダケガ ジンセイダ」と教えた。プーチンの国で生きていくには、
そのうち戦争にいくハメになる可能性がある。そんなフレーズをかみしめることなく、
平和な人生をおくってほしいと思いながら、青年の背中に向かって祈った。
唐代の詩人于武陵(うぶりょう)の詩「勧酒」に付した井伏鱒二の訳は永劫の名訳。
これを読みながら酒を飲むと、ますます酒が美味くなる。
コノサカヅキヲ受ケテクレ
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトヘモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ