能登くらし みっかめ

夕べは、フクラギを刺身にして、ごはんに酢をいれて、
「フクラギ丼」にして食べた。ぶりの子供もフクラギという。
漢字で「福来魚」、とっても縁起がいい名前。この界隈は昔「富来(とぎ)」という地名だった。
客人がくると、酢飯をちゃんとつくって、「自分で寿司を握るかい」
をやるのだが、ふたり生活だと、手抜きになる。

今日も海が凪いでいるので、朝6時に目覚ましの「さざえさん」がコールされる前に
みんな海にでている。家や船をなくした人もいるけど、海へでると、元気になる。
磯では、アオリイカをねらう釣り人もいる。能登は魚釣りにも季語がある。
縄文人は、藤の花が木々を覆うように咲くと「そろそろイルカがやってくる」
という花時計をもっていた。もともと「海の人」だ。縄文後期から弥生になって「米」
をつくるようになった。寿司というのは、縄文文化と弥生文化の合作なんだね。

昨年の夏から、一尾も見ないタコをつりに海へいく。「なんとなく、そろそろ避難所からもどって
くるのでは」と思ったので。竿をいれて、5分で、「ただいま」と元気なタコがあがってきてくれた。
一日一尾ときめているので、たこといっしょに、徘徊散歩しながら家路に・・

これから朝ごはん。タコは2時間ほど冷凍してから、米ぬかで洗い、63度で15分ほど煮る。
今日は、辛み大根の種を植えたり、明日から梅林ガールズが泊まりがけで、家の片づけにきてくれるので、
街へ買い出しにいったり・・・・いつもは、二階に寝てもらうのだけど、二階の畳がぜんぶ濡れて捨てたので、
今回は片づけ仕事の後、パジャマパーティーをして飲んで雑魚寝。それもまた酔狂。
地震で、いろんなものを失ったけど、だからこそまた気づくことや、得る宝物がいっぱい・・本来無一物・・に感謝。