親が認知症になったら・・・

昨日は、英語の岩本先生の家族が、夏休み最後の土曜日、ということでかき氷を
食べにきてくれた。
当時先生は、北区に住んでおられ、豊島区と北区の境にあった「天真庵」に英語を
教えにきてくれていた。普通の英語では、おもしろくないので、岡倉天心の「茶の本」
の英語版を訳しながら、実際の茶のお点前をしながら、英会話をする、というスタイルだった。

天真庵が押上に移った2007年からしばらく、北区から通って英語を教えにきていた。
そのうち、押上の下町人情なんかが気にいり、京島の長屋に住むようになった。
引っ越しされて、一週間くらいして、カウンターに若い女性がとまった。
「わたし、長屋に住むのが夢なんです」と目を輝かせた。
おせっかいにも、ほどがあるけど「英語の先生が、近くの長屋に引っ越してきた。まだ部屋は散らかっていないし、
ビニ本なども飾ってないと思うので、見学しますか?」というと、「ぜひ」という返事。
すぐに、先生に電話して、「今から長屋に住みたいという若くてべっぴんさんがそちらにいく」と伝えた。

後で笑い話になったが、電話があってすぐに、不動産やが、おばあちゃんをつれて、見学にきたらしい。
先生は「野村にはかられた」と思って苦笑していたら、若いおねえさまがやってきたので、あわてたらしい(笑)
けっきょく、それが縁で、ふたりは夏に結婚し、毎年結婚記念日に近い夏に、天真庵に挨拶にくるのが、ならわしになった。

長男は、ぼくのそばのお弟子様であり、珈琲のお弟子さまであり、筆子さんの味噌のお弟子様。
将来は寿司の職人になるのが夢らしく、昨日は寿司のまんが本を23冊もってかえった。
母親に「しばらく、学校の成績は下がるかもなんばん」といったら、「OK牧場です」とのこと。
次男は、天真庵にくるたびに元気の写真に頭を下げる。「ひょっとして生まれかわり?」と思ったり
することがあったけど、犬が人間に生まれかわることはない、とシャンタンさんがいっていた。
みんな健やかに成長している。できたての「UFOシール」を子供たちにあげた。
生まれる前、お母さんのお腹にいたころから天真庵にきていたふたりは、さっそく水の入ったコップを
UFOコースターの上において、味の変化を楽しんでいた。

ら、ふたりのおとうさん、つまり英語の岩本先生が「ぼくもほしい」という顔をしている。
彼には、昔から変な癖があって、ぼくがカウンターの中で、骨董の蕎麦猪口で珈琲を飲んでいると、突然
「その蕎麦猪口、譲ってほしいのですが」といったりする。「これは、江戸後期の伊万里でちょっと高いよ」
といっても、猪口を恋人みたいに見惚れていて、「いいです」といって、買っていかれたりするタイプ。
きっと、彼女が長屋にきた時も、同じようにビットがたっていたに違いない。
突然、「元気シールは、認知にもいいんじゃないですか?」という。「そんなこと答えると、薬事法違反に
なるけんいえないけど、その人の気と感応すると、いい効果があるかもなんばん」と答えた。
「買います」といって、元気シールを1シート買った。渡すと、自分の頭の上にのせた。
「え、若年性認知?」と問うと、「母親に渡します」とのこと。
結婚すると、親が4人になる。ふたりにひとりがガンに罹病する時代。長生き時代なので、「認知」に
なるのも日常茶飯である。そして、いつどこで、罹災するやもわからないような時代。
いろんな意味の「おまもり」になって、元気はまだまだ生きているような、そんな気分の今日このごろ。

今日も12時から16時まで営業。それから「UFO焙煎塾」「そばうち教室」、二階では「ゆるゆるヨガ」
明日の朝(8-10)は「玉子かけごはん」