能登で暮らしていると、「今日は何日?何曜日?」と自問すること多しだ。社会と断絶状態みたくなるけど、
思考とかの休みもとれて、脳も体内時計もリセットされる感じ。
都会と田舎の二股暮らしの最大の成果物が、それだと思う。「自然体」に近くなるので、朝飲む茶や珈琲
も、毛細血管の細部にまで染み入る感じ。それが自然のエネジーやと体感できる。
部屋にあるカレンダーは、輪島の亀泉の酒蔵のおばあちゃんに年末にもらった日めくりカレンダー。
毎日めくる週間がないので、4月のままだった。
今朝も海にいったけど船もでていないし、釣り人もいない。「土曜日」(ここの集落では土曜日は海仕事はお休みがお約束)
だとわかって、日めくりカレンダーを一か月ぶんめくると、今日が5月11日(土曜日)だと知る。
財布もリュックの中に入ったまんま。近くにコンビニもないし、徘徊散歩を1時間したって、立ち寄るお店はない。
自動販売機もないので、お金を使う場所がない。
まだ連絡待ちだけど、ボランティアの人たちが、濡れた畳や壊れた冷蔵庫などを運びにきてくれる。
その日までは、片づけの毎日。昨日は車庫の二階にあるプラスティックのゴミを集め、全壊の小屋のずれた
瓦をなおした。ひとりでは、なにもできないけど、いろいろな人に助けられながら、生かされているんだなあ~、
とつくづく思う。ラジオから被災した珠洲焼の重鎮Sさんの声が流れてきた。
「まわりからは、『珠洲は復興が遅れている』とかいう声があがっているけど、たくさんの
ボランティアさんや珠洲焼のファンの人たちに支えられながら、感謝の涙の毎日です。年内には窯を再建して
またみなさんにまた珠洲焼をお届けします」と静かな口調で淡々と語られていた。
珠洲焼も珪藻土の七輪も、大丈夫だと確信できた。
能登はやさしや 土までも!
ボランティアの人がくる日が決まると、来週の一日は、珠洲までいってみようと思う。
珈琲を届けるくらいしか能がないけど・・・
珠洲の珪藻土と出会わなかったら、今の「ほぼぶらじる」の味に到達できなかった。
焙煎機の「UFO」もしかり・・・・ぼくの珈琲の源流。
19日(日曜日)から、また天真庵を開けます。感謝。