昨日は、いいお天気。夏日だ。♪夏がくーれば 思い出す・・
よろしく、銀座へ!
いつものように、亀戸までぶらぶらと徘徊散歩。天祖神社(パーフェクトデイズの聖地)
にお詣りし、参道をまっつぐ天神様(亀戸天神)のほうへ歩く。どんつきを左へ・・
すると右手に酒屋がある。「ひたち屋」?
夕方しかやっていないけど、女主人が「燗酒」が好きで、ここではいつも「五橋」(ごきょう)
という山口の地酒を買う。玉露みたいに少しぬるめの燗にして、久保さんの新しい黄瀬戸の酒器で
飲むと、夏がくれーば、でも燗酒が欲しくなる。
話がずれた。亀戸天神まで歩き、信号を渡ると骨董屋がある。先週いった時は、腸の調子が悪いと
いっていたので、昨日はペットボトルに「パラダイス酵母」をいれ、トリセツを手書きして、お店の前に置いた。
それから、亀戸の駅前のブックオフで、芥川龍之介の「杜子春」などが入っている短編集を110円で買う。
最初は「鼻」。ぼくは彼の作品で、この「鼻」が好きだ。
総武線で秋葉乗り換えで、有楽町で降りて、「隕石屋カフェ」に、久保さんの黄瀬戸の酒器を手土産にいく。。
押上から地下鉄にのって、東銀座で降りると、乗り換えもなく、時間もお金も少なくすむけど、
その「まわり道」が、人生の醍醐味なのだ・・・
ホームに立っていると、後ろから肩をポンとたたかれ「おはようございます」と挨拶されたので振り返る
と「ひろくん」が、藍のTシャツを着て笑っている。ぼくも長崎の藍職人さんから買った藍のTシャツ姿。
「どこに?」と問われ「銀座」「赤羽」
とお互いの目的地をいって、秋葉まで珍道中。彼は昨年までニューヨークで皮職人として生計をたててきた。
ぼくも、ほとんど「お勤め」の経験がないので、満員電車は慣れていない。一駅ごとに、ホームにおり、
リュックを前にぶらさげ、まわりの人に気づかいながら・・・小さな声で、「チカンとかいわれたら人生おわるしね」
「でも、ぼくたち同じような服装なので、ホモだちとか思われてるかも」・・・なんていいながら。
いつも有楽町経由で銀座にいくのは「ワケ」がある。駅前の「GINZA5」の二階に骨董屋があまた
あって、そこが銀座で一番お世話になっている(た?)場所。「空き店舗」の大きな文字が。
円安が155を超し、外人さんがあふれ、まるでバブル時代のマンハッタンみたいな銀座ではあるけど、骨董屋には
寒い風が吹いている。
隕石屋では、新作の打ち合わせ。開店と同時にいったけど、すぐにお客さんがきたりして忙しくなってきたので、
5分でだいたい話がきまり、歩いて出光美術館にいく。
ここは、昔から外国人がよくくる。仙厓和尚の絵や、古唐津の「ホンモノ」は、ここで見るのが一番、を知っている
精神的文化力の高い人たちが集まる場所だ。
先日は仙厓和尚の「指月布袋画賛(しげつほていがさん)」のことを書いたけど、もうひとつ「柳の木が、強風に揺れている絵」が有名だ。
木にいらぬ 風もあろうに 柳かな
と揮毫され、落款のよこに「堪忍」と書いてある。
生きていると、気に入らぬ人間関係などに苦しむこともあろう。でも根をしっかり張り、幹を太く(自分らしく生きる)
していると、自然に流すことができ泰然自若な境地でいられるものだ。ともかく「堪忍」が肝要・・・
出光翁のは、この絵を通してそんな風なことをおっしゃっていたみたいです。
五月病の季節。「上司がバカだから・・・(店長が・・・の本がヒットした)」とか、年がら年中「気に
いらぬ風」が吹いている人は、深呼吸しながら銀座を散歩し、隕石屋カフェで珈琲を飲み、皇居の緑を見ながら、
出光美術館にいくことをお勧めします。
「堪忍」ばかりすると、袋が切れることもあるので、なにごとにも「感謝」の気持ちで通っていくことを、おすすめします。感謝。