ウィスキーボンボンって、懐かしいよね!

映画「パーフェクトデイズ」の中に、写真屋が登場する。
聖地回りをしている人に「あの写真屋は、この近くにあるそうですね」
と聞かれた。「?」と思っていたら、ともちゃんが味噌つくりにきている時、
「そこの文房具屋ですよ」とポツリ。「十字屋」という文房具屋さん。
中の文房具をかたずけて、写真屋として使われたらしい。

3時くらいに、「お世話しあうはうす」の女将さん83歳がやってきた。
映画の中で、役所さんが住む古色蒼然としたアパートの近くのマンションに住んでいて、
ひがなお部屋を解放して、朝ごはんから夕ご飯はおろか、病院のつきそいや、介護、相続・・・
もろもろのお世話を無償でしておられる。なかなかできることではないけど、人が喜ぶ姿を見て、
自分の存在の意義を見出す天才で、いつもパワフルだ。彼女もまた「パーフェクトデイズ」だ。
昨日は「珈琲だけでいいわ」というので「体調悪いのですか?」と尋ねたら「正月の能登地震から3K太った」
とのこと。「?」と思っていたら「復興支援のつもりで、金沢のお菓子屋さんのウィスキーボンボンを買って
食べていたら、3k太った」という。「一パックに35個入っていて、毎日一個のつもりでいたけど、一か月で
3パック食べた」という。105個のウィスキーボンボン・・・アル中に近いボンボン中だ。

そんな四方山話をしていたら元気になって「ガレット焼いて」ということになり、チーズとのりを入れた「ガレット」
をだした。帰りぎわに、「絵を一枚さしあげたいので、あとでマンションにきてくれない」といって、ウィンクして
帰っていった。昨年は断捨離といって、ぼう人間国宝の額皿をいただいた。今でも銀座の画廊あたりでは50万以上の値が
つくものだ。夕方お店が終わって、マンションにいったら、玄関に絵と「絵をもらっていただくお礼」といって、
大吟醸の一升瓶が置いてある。お礼を言って帰ろうとしたら、奥の炉を切っている畳の部屋に、雪景色の五重塔の掛け軸が飾ってある。
落款を見て、「近藤 浩一路じゃないですか?」というと、「さすが」といって笑っている。

マンションからお店にもどる途中に、不思議な骨董屋「釜屋」がある。主人がちょうどお店の片づけをしていた。
懐にかかえた絵を見ると、話がややこしくなってきそうなので、手前の焼き肉を右折して、回り道をしてお店につくと
「どこで道草くってたの」といって、お世話しあうはうすの女将がカウンターに座って笑っている。
「ちょっとはやいけど、バレンタインのチョコを渡すつもりが、忘れてしまって、走ってきた」。
カウンターの上に、ウィスキーボンボンの35個入りらしきパッケージ。
ひょっとして、また3パック105個を追加で買ったのかもなんばん。
銀色の包み紙のボトルのところからはいで、ひとつガブリとかじってみた。
なんとなく懐かしくも慈悲深い味がした。感謝。

今日は「12時から16時」それから「味噌つくり」「そば打ち教室」「UFO焙煎塾」
明日は、7人の人が「味噌つくり」にこられる。フル回転の日曜日になりそうだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です