竜宮城で忘年会・・・能登はどこも竜宮城?

今日は、朝から風雨の激しい能登の冬独特の厳しい一日だった。

明日からは、もっと気温も下がり、雪との予報なので、「ご志納」を
封筒に入れて、隣の集落に・・・・
塩害の激しい能登は、車庫もシャッターのついた車庫に入れないと、もたない。
うちの車庫は、里山から続く土地に二階建ての木造の車庫があり、建物はぼくの名義になったけど、
土地は借地で、その持ち主に年に一度「ご志納」にいく。居酒屋一回分くらい値段。
でも、畑と栗の木が二本、柿木が二本・・・まるで楽園みたいな土地。
いずれは、二階建ての車庫を「オフグリットの方丈庵」にしたいと思っている。

五右衛門風呂、囲炉裏、車庫、畑、人生フルーツ・・・・他になにもいらない。「足るを知る」という言葉
もいらない世界。

夕方、少し風が強くなったけど、赤崎という漁港にある「TOGISO」(ゲストハウス)で忘年会。
そこの主人の佐藤さんは、僕らと同じように、東京と能登の二拠点生活(デュアルライフ)を5年やっている。
今年から管理人のまどかちゃんも、東京と能登の二股暮らし。TOGISOの看板娘。一番若いので、売茶翁までひとりで運転していったり、
能登島の「水」にいったり、ファンキーがつくほど能登暮らしを楽しんでいる。

夕方6時にいったら、カウンターに高知の皿鉢料理(さわちりょうり)のように、大皿に、寒ブリ、さざえ、甘エビ、イシダイ、アオリイカ・・・
などの北陸の冬の刺身が用意されていた。眺めているだけで、五合は飲めそうなぐらいの御馳走だ。
お土産にもっていった「亀泉」と記念撮影。飲む前から酩酊しそうなくらいワクワクする。
能登では、「ブリお越し」といって、雷が鳴るたびに、ブリが成長し、脂がのって、年末の出番を待つ。
今年のブリは、例年になく大漁で、しかも脂ものっていて、申し分がない。
稲妻は、稲の妻。マイナスイオンが稲の成長をうながす。ぶりお越しも、ブリの妻みたいなもんだ。

その能登版皿鉢料理だけで、ひとり五合は飲めそうな雰囲気なのに、他にも「寿司10貫」、ぶりのカマ焼き、
甲箱蟹、さざえの壷焼き、が用意されていた。まるで竜宮城だ。
思わず佐藤さんに、「あんた、そんなに稼いでいるのですか?」と問うと、「今年お世話になったほんのお礼です」
とのこと。若いのに律儀だ。皿鉢料理で、ワインを二三杯飲んだ後、囲炉裏端に座って、亀泉を南部鉄瓶の錫のチロリでぬる燗にしながら、
燗上がりする能登の名酒を酌み交わしながら、談論風発。囲炉裏端の4人が、半分東京に住んでいることを忘れるくらいに、
能登暮らしの四方山話の花が咲く。TOGISOは、東京では味わえない非日常が味わえる癒し場である。四季折々、毎日が「非日常」
な世界かもなんばん。

途中、酔狂で、中西くんに電話。天真庵を改装(リノベーションという言葉がない時代にやってくれたので、今も
リノベーションっていう語彙は、マスターベーションくらい、いいにくい言葉っちゃ)してくれた芸大出のナイスガイ。佐藤さんを
つないで来年は志賀町をもっと楽しい町にしたいと思う。
来年は「龍」。能登半島は「F」にも見えるし、龍にも見える。辰年は、ほんとうの自分らしく生きた人が活躍する時代だ。
押上は、天真庵を中西くんがやってからこっち、いろんなお店やシェアハウスなどができて、精神的文化力のある若者が集まってきた。
でも、奇才中西が、本領を発揮するのは、ひょっとしたら「能登」ではないかと思う。
そんなことを言うと、鬼や龍が笑うかもしればってん、来年はこちらがもっと大笑いするような年にしたいと思っている。感謝。

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