トラタヌと同様にこれも、よく使われる諺。浮世とはいえ、うまいことはおきにくく、しかも二度も期待するな
という教訓を含んでいる。
日曜日の夕方に東京を出発。その日の朝におかまのMくんから電話。
「今日能登にいくんでしょう。近くに素敵なイタリアンができたので、こないだの中華の
おかえしにごちそうしたいんだけど?」とのこと。知り合いになって30年近くなるけど、
ごはんのお誘い、しかも「ごちそうする」というのは初めてだ(笑)
もとより、イタリアンとかフレンチというのは、「おごられてもいやだ」のたちなので、
迷わず辞退させてもらった。
日曜日の最終組に、若い女性のふたり組が、奥のテーブルに座った。
聞くと、ひとりが横浜、もうひとりは千葉に住んでいて、「真ん中あたりであおう、ということになって
押上天真庵にしました」とのこと。先天性の方向音痴なので、よくわからなかったけど、そうらしい。
「?」な顔をしていたら、「ミーハーですいません。わたしがテレビを見たもんで・・・」とハマッコの
女子がカミングアウトしてくれた。それにしても、やはりテレビの影響というのはスゴイ!
続けて、そのハマッコが「ウメボシも欲しいと思ったので・・」というので、「何グラム?」
と質問したら、「イッコ」と返事した。梅干し、ではなく「うめ星」(隕石玉)のほうだ。
そばと珈琲のお勘定+うめ星(7700円)の売り上げがあがった。
「うめ星をもつと、なんでも願いがかなうよ。お金もたまって、一億円をこえたら、300万を新聞に
くるんで、もってくる、がならわし」と、いつものジョークをいうと、「今年中にもってきます」
といって、笑いながら帰っていった。
能登へくる途中、いつも氷見の本屋で、本を買ってくるのもならわしだ。
今回は、3冊。その中の一冊が「星の王子さま」(サン=テグジュペリ)
この本と、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」とう本は、何度買っても、読み終えたためしがない。
銀座の「隕石直売所」の星の王子の御利益を期待するわけではないばってん、
「二度あることは三度」で、また挫折するのか、「三度目の正直」になるのか?
はたまたもういっぴきの「柳の下の泥鰌」をつかまえられるか?
そんな不埒なことを考えながら、朝から王子本を読み始めている。感謝。