月曜の朝だけ「卵かけごはん」

昨日は、卵かけごはん。
311のあった、2011年からずっとやっている。
一度、「アドマチ」にでて、スタジオに持ち込んで紹介されたことがある。
しばらく、卵かけごはんの朝、行列ができていた(笑)。

能登の「丸和工業」(先月の地震で甚大な被害を被った)さんの倉庫に「珪藻土の竈(かまど)」が5個あった。3年くらい前の話。
「もう今どき竈でごはんを炊く人はいないので売れません」とのことで、「じゃ、ぼくが使います」
と5個買った。九州のカフェとか、能登の古民家民宿・・・などにすぐに嫁いだ。
残ったものを東京にもってきて、月曜日の朝、ごはんを炊いている。
「おこげ」が美味いし、冷えたごはんがまたうまく、炒飯やお茶づけにしても最高だ。
昨日は、能登の家の前でとれた乾燥ワカメを、ごはんにふりかけ、能登塩をつけておにぎりして食べた。
日本の食卓が「ごはん」を中心に紡がれてきたことを五臓六腑が頷いている。

5合半のごはんが、おこげつきで15分で炊ける。
残った炭を、小さな竈に入れ、その上に焙煎機をおいて、珈琲豆を焙煎。
500gの生豆が、約25分でシティーローストになる。
ブラジル、コロンビア、ガテマラ、モカの順で焙煎。
それでも炭が残っているので、有田焼の「手あぶり」に移し、網付きの薬缶で麦茶を沸かす。
こうしてちゃんと煎じた麦茶は、紙パックに入ったような工業製品とは、雲泥の差の味で、
いい酒を飲むときのように、のどがグビグビと鳴る。

それでも、まだ火種が残っているので、別の薬缶に水をいれて、沸かす。
できあがったお湯は、そばを茹でる寸胴にいれる。
だから、月曜日の朝は、電気もガスもほとんど使わずに、「エコな卵かけごはん時間」だ。

都市ガスや、プロパン、電気釜、電子レンジ、最近は電気の調理器具などあまたでてきてけど・・・「暮らしが豊かになった」とみんな信じているばってん、よくよく考えてみると、X(ばってん)のような気がする。

昨日もまだエアコンは使わず、木枠の窓を開けっぱなしにして営業。
サンフランシスコからこられた4人家族の金髪さんたちも、ぞばを待つ間に、金魚柄のうちわなどをバタバタさせながら
涼んでいる。
「日本の夏は、こうでなくちゃね」と、先日きたおじいちゃんの声が聞こえたような気がした。感謝。