「てしま食堂」の名物おばあちゃん104歳。

最近、近所にできた「さんば」というパン屋が話題沸騰。
82歳を筆頭に、看板娘が3人のおばあちゃん。ゆえに「さんば」。
おから、ごぼう、ぽてさら・・・ごはんのおかずみたいなパンが並ぶお店。
いくつになっても、ボランティアではなく、「お金をいただく」という仕事をするのは
とても大切なことみたい。最初はレジ打ちを、お客さんに助けられながらやっていたおばあちゃんも、
だいぶ慣れてきて、元気溌剌と働いておられる。

もうすでに、そこの常連になったおばあちゃんがいる。80歳。近所の「お世話しあうハウス」の女将。
昨日は、マンションの敷地内に群生している「友禅菊」をもってきてくれた。
紫色の可憐な花を、久保さんの鼠志野の徳利に投げ入れた。京友禅から名前をもらった菊だけど、
原種はアメリカで、ザリガニみたく日本で勝手に繁殖したらしい。

アメリカ、というかハワイに104歳で、食堂をやっているおばあちゃんがいた。
先日、古本屋で「104歳になってわかったこと」という本を見つけて近くのカフェで読んだ。
10年前くらいの本なので、ネットで調べてみたら、106歳で召されたそうだ。

「ハワイ てしま食堂」で検索すると、こんな記事が・・・

ハワイ島コナ郊外、ケアラケクアにある人気レストラン、てしま食堂の名物おばあちゃんとしてよく知られる、日系2世の手島静子さんが、10月22日(火)、106才の生涯を終えました。

1907年6月24日、ハワイ島のハナロに生まれた静子さん。もともとは夫のフミオさんと雑貨屋を経営していましたが、雑貨屋内のサイミン・スタンドが人気となり、1940年代にお店を広げて、現在のてしま食堂をはじめました。とても優しくて美しく、皆から愛され、日本人旅行者にもよく知られていた静子さん。御冥福をおいのりいたします。

日本から取材にくる104歳の時。まさに一日千秋の思いで「あと、1週間どうぞ生きていますように・・」
と神様に毎日お祈りしながら毎日を過ごしたそうだ。
そして、無事に約束の日がきて、「出会えてよかった」という喜びを伝え、インタビューの後に「人生の最後に
善いものをいただきました。わたしは、もうあなたには会わない。わたしにはもう時間がないから」といった。

ここから、本に書いてあった文を紹介・・・・

「わたしにはもう時間がない」
一世紀以上という長い歳月を生きてきた田島静子おばあちゃんが言ったその言葉は、とても重くぼくのこころに沈殿した。
・・・(略)
「Each day is a gift」その時、この本に記せられた言葉は、手島静子おばあちゃんからの贈り物だ。
毎日を大切にしよう。そしてこんな声が聞こえた。
「よかったらわたしの言葉を心に置いて、どうぞゆっくり日々を営んで。人生とは、毎日は贈りものですよ」

で結んでいた。天真庵に飾ってあるおばあちゃんが贈り物を手にしている版画に「Each day is a gift」
とマジックで落書きをしてみた。おばあちゃんがニコッと微笑んだ気がした。感謝。