世間的には、珈琲の朝煎りが流行っているらしい。
昔は、アメリカンといって、うすめの珈琲が流行った時代がある。
アメリカかぶれ、戦争にまけてやぶれかぶれか、喫茶店のメニューに
「アメリカン」が必ずあった。
シアトルで、スタバができて、それが日本に入ってきた時、常識だと思って
いたアメリカンが、深煎りになっていて、びっくりした。
シアトルはマイクロソフトの街で、頭を使う若者があまた跋扈していて、仕事の合間や
あけた後に、覚醒した頭をリセットするには、従来のアメリカンより、深煎りの珈琲のほうが
よかった、ということらしい。
そしてかぶれの日本人も、深煎りを好む傾向に傾いた。
カフェ、のブームの時は、残念ながら「珈琲の味」というのは、どこかに忘れ去られる傾向にある。
そして、何回目か知らないけど、「珈琲の味」を大切にする珈琲党たちが、最近注目を集めはじめている。
先週、京都にいった時、下鴨神社にお詣りにいった。そこから少し「上ル」ところに、1972年に
創業した「からふねや」の本店跡がある。10坪もないお店に、カウンター席5席、
二人掛けのテーブルがふたつ。9席のお店だった。珈琲一杯280円。水だし珈琲も300円。
モーニングが、ポテサラに、卵サンドみたいなエッグロール付きで400円・・・そんな感じやった。
朝7時から夜11時まで営業。目の前の下鴨本通りには、路面電車が走っていた時代。
でも、そんな小さなお店だったけど、月商が120万くらいあった。一日4万。そこから「からふねや」の快進撃が始まった。
当時の喫茶店の平均的な売り上げは、一日8000円。休みなしでやって、24万。いろいろ経費をけずって利益が15万。そのころの新卒の初任給が9万円。しょぼい喫茶店でも、少しがんばれば、なんとかなった時代だったように思う。
もうすぐ葵祭。御所から下鴨神社、上賀茂神社に繰り広げられる雅なお祭り。
両神社は世界遺産になり、世界中から来すぎるくらいに観光客がくるので、観にいく気分になれないけど、
また京都に住むようなことがあれば、もう一度観たいお祭りではある。最近は「美人になる」神?がいるみたい。
「方丈庵」もミニマリズムの原点。神内を流れる御手洗川(みたらしかわ)の神事から「みたらし団子」が産まれた。
そんなこと思いながら、昔取った杵柄よろしく、能登の藤瀬霊水を使って、能登珪藻土焙煎器UFOで少し深めに焙煎した「ほぼぶらじる」
を使って、毎日「水出し珈琲」を仕掛けている。今日も12時から18時まで営業。
明日明後日は、「定休日」。木曜日は「焙煎教室」この季節は、「水だし珈琲のつくりかた」を伝授。