明日の朝は「卵かけごはん」 神の台所、みたいな竈(かまど)でごはん!

先週、久しぶりに京都にいった。
いつも、上洛すると下鴨神社にお詣りする。
若いころ、からふねやが24時間営業を始めたころ、6店舗を任された。
何事にも、表と裏があるように、深夜営業になったとたん、裏の京都の
魑魅魍魎の多さにびっくりした。裏を見せ 表を見せ 散る紅葉(そんな風情とはまったく違うけど)
直観で、「今日は問題がおきそうだ」と思った時は、下鴨神社の駐車場で
仮眠しながらすごした。漆黒の闇の中にいるのは、孤独やし想像すると怖いけど、
「この世の中で一番怖いのは『にんげん』だ」と悟った。

上京してから、ながいことIT関連の会社を経営していたが、ひょんなことから
寒山拾得の絵を描く南條さんと出会い、彼が京都の野村美術館(ぼくの美術館ではない。野村証券の創始者)で
個展をやっていたので、春は南禅寺や、野村さんの別荘・碧雲荘を特別に拝観させてもろうた。
バブルがはじけて、池袋に不思議なお化け屋敷みたいな家が、空き家になっていたので、そこを月50万で借りて、
ギャラリーも始めた。天真庵の原点。

そんな縁で、西陣でろうけつ染めをやっていた野村富造さん(あだなが、とむさん)や河野さんとも出会い、毎年二三度は
上洛していた。そんな時も、なんとなく不思議な神域の下鴨神社には、お詣りしていた。トムさんが召され、南條さんも
引退し(昨年愛媛にギャラリーをつくった。95歳。)、観光客の多さに辟易して、しばらくいってなかったけど、
「やっぱ、縁あるとこやな~」と痛感した。

今回、特別拝観で、神様の台所が公開されていたので、500円払って入った。

「大炊殿(重要文化財)・御車舎」
神様のお供えもの(神饌)を調理していた、大炊殿(神様の台所)・井戸屋形を公開。葵祭の特殊神饌等、古代より伝わるお供えのレプリカや調理器具等を特別展示しております。 別棟の御車舎では、古くから伝わる葵祭関係資料等を展示しております。(定期的に展示替)

おくどさん(竈の京ことば)というのは、神様がいはるとこだと痛感するようなとこ。人の命をつむぐ場所。
糺の森(ただすのもり)の中に、鴨長明の「方丈庵」もある。
小さな草庵に、囲炉裏ひとつ。「足るを知る」という精神生そのままの佇まいは、日本人の魂を
そのまま宿している。「スピリチャル」なんて、なんか特別に霊感があったり、特別な才能があったりするような
ニュアンスがあるけど、日本人の昔の暮らし方そのものが「スピリチャル」なんだと納得する。縄文時代から
小さな家の中心には、囲炉裏があった。

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。玉しきの都の中にむねをならべいらかをあらそへる、たかきいやしき人のすまひは、代々を經て盡きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり・・・

今日は16時まで営業。それから「UFO焙煎塾」「そば打ち教室」
明日の朝は「卵かけごはん」
能登珪藻土の竈でごはんを炊いております。ごはんをかむとき、「神」を感じるかもなんばん。感謝。

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