なんだか知らないけど、パイロットさんたちが「UFO見た」とかいってはいけないらしい。
スカイツリーの工事が始まったころから、押上界隈では、「UFOを見た」
というのが日常茶飯になった。よく見る人は、運転中に十間橋通りの信号待ちのわずかな時間に
車の中からスマホで撮影した映像なんかをい見せてくれる。彼女も医院長夫人なので社会的立場から
「UFOを見た、なんて誰にも口外しません」とのことだが、「押上にくるたびに見える」とのこと。
今年のはじめ、能登の梅茶翁でワークショップをやっていた時、参加した子供が「あ、UFO?」とおらんで、
そこにいた10人と目撃した。見える人と見えない人がある、というより、発見する人の感度が大事みたい。
能登には「コスモアイル羽咋(はくい)」というUFOで町おこしに成功した羽咋のイベントホールがある。
Tさんという、その世界では有名なお坊さんが、コンセプトリーダー。おかまのMくんが金沢から能登にくる時、
「今、Tさんのお寺・・・」と電話があって、車でいって話をしたことがある。「令和のエイリアン」とか
いろんな本もだしておられる。次の黒船は、伊豆ではなく、天から降りてくる、と彼の本にあった。
そろそろそんな時代が、ほんとうに来てるようだ。「ローマ法王に神子原村(みこはらむら)のお米を食べさせた男」
とか「スーパー公務員」とかいわれた人。宇宙人かもなんばん?
さて、うちのUFOは、珪藻土の焙煎器。銀座の隕石カフェ、梅茶翁や、大口のお客さんから「ほぼぶらじる」
の注文がある時は、珪藻土七輪の上で手回し焙煎機をおいて、炭火で焙煎をする。
メニューには「今日のストレート」というのがある。だいたい「モカ」。モカにも、エチオピアとイエメンさん
があったり、ゴルバチェフ(これはソ連の昔の大統領?イルガチェフが正解)とかGI、とかなんやら、
難しい名前がついていて、そんな蘊蓄を語りながら、珈琲を淹れると、なんだかバリバリのバリスターみたいな
気分になるのかしらん?そのうち、今朝食べたモノも、家族の名前や顔も失念するお年頃になったので、
うちにもいろんなモカがあるけど、みんな「モカ」で通している。たまたま100Kくらい買ったら、その後に
とある有名なコンテストで、世界3位になった、というモカもある。
そして、ぼくの毎日の日課に「水出し珈琲つくり」の季節がやってきた。
そのいろいろなモカを、UFOでいつもより深めに焙煎し、サイフォンより少し細かく挽いて、
能登の霊水をポタポタ落として、抽出するものだ。お店には、二台の「水出し珈琲器具」がある。
ガラスの部分は、近所のガラス職人につくってもらった。水を落とす微妙な調整を「すりし」
という職業のじいちゃんが担当してくれた。一見、医療器具みたいだけど、器とか、ガラス器具は、「職人の技」
にはかなわない。
家でUFO珈琲を楽しみはじめた方たちにも、「家で水出し珈琲」をやってもらいたいと思う。
一滴一滴落とすのが理想だけど、お茶パックに細かく挽いた珈琲の粉をいれて、一日置いたら、おいしい珈琲
ができる。一滴一滴、一粒一粒の中に命が宿っている。感謝。
明日から「能登休み」21日(土曜日)から通常営業。