今日も朝起きて、近くのコンビニに朝刊を買いにいく。
ちょうど、スポーツ新聞をもった80歳くらいのおじいちゃんと入口ですれ違った。
店員さんがレジの中から、「待ってください」と叫んでいる。咄嗟に、「万引き」と勘違いして、
じいちゃんの腕をつかんだ。
早とちりだった。4月からスポーツ新聞が150円から160円になったらしい。じいちゃんは、
昨日までと同じように、150円をポンとレジにおいて、退出しようとしてた瞬間だったみたい。
耳が遠いことを知っていた定員さんは、大きな声をだしておらんでいたので、つかまえてしまった。
じいちゃんが財布から10円だして、「何もかもあがるのお」といって、無事けっちゃく。
値上げしたのはぼくのせいではないけど、じいちゃんに「すんません」と頭を下げた。
年金暮らしのお年寄りも、子育て世代も、暮らしにくい世の中になってきた。
ぼくはいつものように朝日新聞を買って、200円払って、40円のおつりをもらう。
少し緊迫した空気を和らぐために、新聞のテレビ欄をみせて、「今日の『モヤさま』は、押上ですよ」
と教える。店員さんは「あーほんとだ!見なくっちゃ」といって笑った。
番組を見ると、また笑えると思う。きっと「まさこさん」が紹介されるので・・・
昨日の昼、「まさこさん」が蕎麦を手繰りにきた。ときどき今流行りの「キャッシュレス」みたいに、財布を忘れて
きたりする。でもOK牧場。最近は若い人たちもお金を持たずに、ペイペイ(若い人のことを 昔はペイペイと呼んでいたね)
とかで支払いする人が多くなってきた。うちは、ニコニコ現金払いのみですが。
その時、小学校3年生のUちゃんとママが蕎麦を手繰りにこられた。いつでもどこでも誰とでも、「オープンハート」な
下町育ちの「まさこさん」が、Uちゃんに「素敵なえくぼですね」と声かけたら、Uちゃんはにっこり笑った。
ママが「わたしも昔はえくぼありました」という。「まさこさん」も、「私も70年くらい前はあったわよ」と笑う。
その時、筆子さんが鶴の一声「年とると、みんなたるむからね・・・」
話は、かみあっているけど、なんとなく男の入る隙がない女子会話だ。
まだ長屋が残っていたり、世話好きのじいちゃんばあちゃんが、いっぱいいらっしゃる押上。
シャアハウスもいっぱいあって、若い人も多く住むようになった。でも黙っているだけでは、
みんなと仲良くなれない。「オープンハート」が大事だと思う。それは田舎もいっしょ。
かっぽれの師匠「まさこさん」には、踊りと、そのあたりのことをしっかり教えてもらった。
昨日の閉店間際に、そんなかっぽれの弟子のNさんが、ゴマするような恰好しながら笑顔で入ってきた。
「そばがきぜんざい」を所望する時のポーズだ。彼女は最近大きな賞を受賞。絵描きとして頭角をあらわしてきた。
この人は生まれつき天然そのもの!
♪あ、かっぽれ かっぽれ 甘茶でかっぽれ・・・
人間みな、自分はいつまでも死なないと思っているフシがある。でも生きてきたいじょうは、100%死ぬのです。
ガンや老衰で死ぬのではない。生まれてきたから、みな死ぬのです。でも大丈夫。きっと死ぬまで生きられる。
どっちにしても、あっという間の人生。アホになって楽しまなくてはソンだ。かっぽれは、そんなことを教えてくれる「どうせ死ぬ身の一踊り」なのである。感謝。