日曜日、16時まで営業をし、かたずけをして、能登に出発。
冷蔵庫に残っている食材を、釣り用の大きなクーラーに詰め込む。
飲み物は、「YETI」というキャンプ人たちに大人気のクーラー。
キャンプが世界的に流行しているので、グッズの進化も目まぐるしい。
車中泊を、冬も菅平あたりでするので、マイナス温度になることも多い。
エンジンをとめても、大丈夫のように、マイナス20度までOK牧場の
日本産の寝袋をいつも車にのせている。高級羽布団並みの値段がするけど、
「命」にかかわることなので、ここは譲れない。
そういえば、日本の女子は、世界一レベルで睡眠不足、というのが日曜の朝刊にあった。
年をとると、メラトニンが減少して、だれでも睡眠不足になる。
そこをどうするか?が大きな課題。「快眠グッズ」というのも、大きな市場になっているらしい。
家で寝袋・・・もありかな、と思う。「うめ星」(言葉でいうと、梅干しを連想)を、枕の下に
おいて寝ても、熟睡できる(よく夢を見る)。梅干しをお茶といっしょに飲んでも、健康な
体になって熟睡できると思う。便りすぎるとアル中になるばってん、適量のナイトキャップも
深い睡眠を約束してくれるように思う。なにごとも中庸。飲みすぎはあかんけど・・
今回、洗い張り屋のMさんに、小さな仕事机をもらった。お父さまが、仕事場に置いていて、
着物を解いたり、縫ったりする時に使っていて、「じいた(地板)」というらしい。
職人さんが畳の上で使い込んだ板は、傷とともに古色がついていて素敵だ。
さっそく能登の家の長火鉢の横に置くと、囲炉裏端みたいなフンイキを醸しだした。
炭をおこし、長火鉢の五徳に鉄瓶をおくと、炭の音と湯が沸く音が心地よい。
錫のチロリに、亀泉を注ぎ、鉄瓶の中にいれて熱燗をつけた。それを備前の徳利に入れ、
いつもリュックにしのばせている旅盃の鼠志野で飲んだ。新入りの「地板」の上が「華やか酒場」になった。
お茶の時間には、ティーテーブルになり、珈琲タイムには、珈琲テーブルになる。
和室、というのが絶滅危惧種みたくなってきた。
世のなかの逆をいくみたいだけど、ぼくの能登暮らしは、珈琲もお茶も酒も、畳の上で楽しんでいる。
そして、押上界隈で、畳のある家に住む人、二階に和室のあるカフェの人には、口癖のように
「ちゃぶ台が似合いそうね」とか「簡単な囲炉裏をつくったら」みたいに、ぶつぶつツイッターしている。
土曜日に近くのカフェの女将さんが「うめ星とUFOください」とやってきた。
「二階の和室にちゃぶ台をおくといいよ。」と、繰り言老人のようにいい、能登の家にあるちゃぶ台を
プレゼントすることになった。
煎茶の世界では「ちゃぶ台手前」というのがある。丸いちゃぶ台の上での茶はまさに、まあるい和の世界だ。
「一杯のお茶(珈琲も)には、人が毎日生まれ変われる「マタイキタクナール」という秘密のエキスが眠っている」(感謝)