UFOは、ふたつの未来をつくる器?

こないだ、ツケで蕎麦を手繰っていかれたかっぽれの先生が、味噌つくりにこられた。
80歳にして、矍鑠(かくしゃく)としておられるのは、「毎朝の味噌汁のおかげ」と笑っておられる。
手前味噌歴も10年になる。「生きているうちに、もう一度能登にいってみたい」ということで、
先月能登にこられたけど、湖月館の大女将とも同じ昭和16年生まれで意気投合し「お祭りもみたい」
となって、今年の夏の祭りにも能登路を旅することになった。

そんな楽しい味噌つくりをやっていたら、髪を赤く染めた女性がカウンターにとまった。
「玉さん?」(元浅草芸者で幇間(ほうかん かっぽれは、幇間芸のひとつ)こと故・悠玄亭玉さん
の再来かと思った(笑)生前彼女は、ほぼ毎日天真庵にこられた。こばなという犬つれて。
座るなり「あ、味噌つくり・・・私はこないだまでやってたけど、今は断捨離で
梅干しだけつくっている」とのこと。
珈琲を所望されたので、「ほぼぶらじる」をネルでハンドドリップしてだす。
「モカがきいていて美味しいね・・・?」
「ありがとうございます」と返事しながらこころの中で・・「この人ただものじゃない(笑)」

「ショールームに『UFO売ります』と書いてあるけど、モカはUFOで焙煎するの?」と質問一。
「ハイ。モカの二種をUFOで焙煎させてもらっておりまするばい」と答えたら、
「UFOはおいくら?」と質問二。
「一億円ですばい。ばってん常連さまは一万円ぽっきり」と答えた。
「私はじめてこの店に入ったけど、いくらになる?」と質問三。
「一度きたら常連さまなので、一万円でよかです」と答えたら、大声でカカカッと笑いながら、
「なんか得した気分なので、『還元くん』もください」という。
在庫に白と赤絵があったので「どちらにしますか?」と尋ねたら・・・ニヤリと笑って
「私が白にするわけないでしょ」と。そして上目使いに自分の髪の毛を指さした。
「なるほど、赤絵でペアルックですね」

珈琲を飲み干し、「お勘定して」となり、
「一億・・・が、常連さま割引で36500円也です」といったら、
「昨日年金(15日に支給 二か月に一度)が入ったので、将来に投資ね」と笑った。
「女性に歳聞くのは失礼ですが(とかいいながら、だいたいいつも聞く)いくつになられます?」
に、「まだ75歳・・青春」とのこと。
「今の食生活だと、味蕾(みらい)がだめな人が多いよね。珈琲を焙煎すると、五感を使ったり味蕾がリセットされるでしょ。
もともと、味蕾とか五感は、動物が『これ食べても平気?』という命に直結するもんだったのよね。それがダメな現代人は、
立っていても、座して死を待つみたいな人ばかりね。このUFOは、『元気で長生きできるコツの器』だと思うわ」
といわれた・・・「長生きのコツ壷か?」と、こころのなかでつぶやく!

そのまま、「UFO売ります」の看板の横に貼りたいような文言だ。感謝。

今日明日も12時から16時。それから「味噌つくり」「そば打ち」「UFO焙煎教室」

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