UFOの着物がパリへ・・・

昨日は朝から雪がふったり、午後は冷たい雨が降る一日だった。
昨年、押上から世田谷に家移りした「おさけん」が味噌つくりにやってきた。
9回目になる。つまり、「OSAKENTARO」というファッションブランドを
立ち上げて9年。都内のデパートや原宿のブティックはおろか、全国にファンをもつ。
昨年は、パリの有名ブティックとも契約し、パリジェンヌたちにも注目されつつある。
ぼくのそばと珈琲のお弟子さまでもある。9年前の引っ越しの時は、大家さんに家賃の値下げ交渉
までした(笑) 今はけっこう稼いでおられる。

「ちわっす」と、いつものように味噌道具(毎年、ふたつつくる)をかかえてもってきた。
カウンターに座る地元の常連さんたちも「ちわっす」と声をかけ、カウンターに座り、
「卵焼きください」(いつも、卵焼き・そば豆腐で、一杯やって、〆にとりそば、というのがパターン)
「これに大きく紹介され、連載もきまりました」といって、「XD MAGAZINE」(年3回発行)をくれた。
天真庵にそばを手繰りにきてた玉置周啓さんとふたりの「書簡」が、10ページくらいに写真つきで
でている。「贈る」というのが、メインテーマで、毎回発行するたびに、変わるらしい。
そばを手繰りながら「やっぱ、野村さんのそばはやばいっす」と若者言葉で賞賛してくれる。

「HPで見たんですが、UFOもやばいっすね・・・」といって笑った。
味噌つくりには、まだ20分くらい時間があったので、「やってみるか?」といって、極上のモカの生豆を
UFOに入れて、5分ほどゆらゆらさせたらイチハゼがきて、プラス2分で、ニハゼがきて、モカのシティーローストができあがった。
「パリで焼くときは、あと3分くらい焙煎したら、フレンチローストになるばい」といったら、
「あがっす。香りもやばいっす」。「ちわっす」「やばいっす」「あがっす」(ありがとう)で、大半の会話が成り立つ。
焼きたての豆を石臼で挽いて、ハンドドリップで淹れた。木のソーサーに、久保さんの高台つきの珈琲カップで
だしたら「モカ、やばいっす」に続き「久保さん、まだまだ進化してますね。やばいっす」。
「UFOの着物つくっていいですか?」というので、「どうぞ着物を着せて、パリにもっていって」と答えた。

カウンターの常連さんが、雑誌の記事を読みながら、「彼はファッションの学校でてるの?」
と聞いたので「法政大学です。『縫うホウセイ(縫製)?』っていわれるみたいですよ」と答えたら、
笑っておられた。

今ころ世田谷の家の庭で、モカを焙煎していると思う。
「やばいっす」という声とモカの香りが界隈に逍遥しているに違いない。
パリには「YEN」といううちの師匠高橋さんが監修した「そばや」がある。長屋くんが長く料理長をやったパリで
一番うまいお店だと評判だ。おさけんと
いっしょに、卵焼きとそばを手繰りにいきたいものだ。パリジェンヌたちが「ヤバイッス!」
といいながら蕎麦を手繰るようになったらすごいな~!感謝。

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