池袋に天真庵があったころ、クリスマスや忘年会は「難民キャンプ」と呼ばれていた。
そのころ、It企業の社長連中、と、芸術家たち、の大きな二グループが、お客さん
だった。社長たちは、おおかた、仕事がうまくいっている時は、外で遊び、女などをつくったり、
うまくいかなくなると、仮想を含め、離婚する、もちろん紆余曲折の時も、家族といっしょという社長も
いるけど、だいたいそんな感じかな?今は知らないけど・・・女や車や財産などにまったく興味のない若者も
増えているみたいだけど。
そうゆう時代やったから、池袋の天真庵のクリスマスは、居場所をなくした社長や、彼らがパブや
クラブなどで仲良くしている多国籍な女性たちが集まって、「忘年会」「クリスマス」「新年会」を
やる、のが年末年始の風物詩みたいやった。出家やないけど、家をでて、よそにころがっていく人たちは、
♪包丁いいっぽん さらしに巻いて・・・じゃないけど、料理を得意とする連中が多かったので、
お酒さへきらさなければ、毎日が豪華な夕餉だったような気がする。いろんな国の料理や美人さんたちも揃って
「難民」は冠につくけど、みな幸せそうだった(笑)「火宅の人」がいっぱいだったな~
一方の芸術家たちは、UNA(テキスタイル)が、毎年クリスマスに「マホマフ」(魔法のマフラー)
の展示会をやってくれたので、多士済々の芸術家たちが集まって、新作のマフラーを買って巻いたり、
みんなで持ち込んだ「クリスマスプレゼント」の交換会などで、ワイワイ賑わいを見せた。
「難民・・と芸術家」奇妙な組み合わせだけど、どちらかといえば、柔軟な頭を持つ芸術家たちが、上手に
あわせてくれて、奇妙なふたつの集まりが、うまく融合していたように思う。
そして、そんな芸術家たちが、中心になって改装し、2007年に天真庵が押上に引っ越してきた。
15年が過ぎて、ITの経営者たちも、鬼籍に入ったり、会社をたたんだり・・・で、最近はめっきり音沙汰がない。
もちろん上場して、CEOなんて名刺つくって、まだ現役選手もいるけど・・・
芸術家たちも「その道いっぽん」でいくのは、容易ではなく、世の中に妥協したり、違う道を選んで、「たつき」
を得るに必死の人が大半だ。サラリーマンも大変やけど、経営者も、芸術家も、生きていくのは大変な時代だ。
もちろん、ぼくたち飲食店関係の人たちは、みな青色吐息の人ばかり(笑)
昨日は閉店間際に、今日の「ゆるゆるヨガ」の女子や、能登の田舎暮らしイベントに参加した女子たちが、
偶然こられて、カウンターがいっぱいになった。
「寺子屋」と称して、いろんな勉強会をやってきたけど、コロナと、寄る年波の仕業で、みな解散状態。
かろうじて「ゆるゆるヨガ」と「そば打ち教室」と「UFO焙煎塾」、「味噌つくり」「梅仕事」
のみが残った。どれもが、能登と関係もあり、梅仕事や田畑の手伝い、剪定・・・中には「田舎塾」
ではないけど、タコ釣りに入門してくる人もいる。来年はもう一歩、能登暮らしに重心が進みそうだ。
昨日は「そば打ち教室」が終わって、金沢のヨッシーから毎年おくられてくるシュトーレンをつまみに、日本酒を飲みながら、
そんなことを思った。「イケミ」(金沢のイタリアン)のシュトーレンは、日本酒によう合う。
今日も16時まで。それから「そば打ち教室」「UFO焙煎塾」 二階では「ゆるゆるヨガ」(ヨガとそば・珈琲で2200円)
明日の朝は「卵かけごはん」(8-10)