桜切るバカ 梅切らぬバカ

こんな「言い伝え」がある。
昨日は、久しぶりに雨があがったので、梅茶翁の梅林にて、梅の剪定(せんてい)をやった。
6回目になる。春を告げるように、桜の前に梅の花が2月ころ咲く。その前年の11月から12月に
剪定をするのがいい、といわれている。雪の中でやったこともある。20本近い梅の剪定をするのは、
けっこう重労働やし、脚立などを使って、木にのぼったりするので、危険も多い。
草刈り機やチェーンソーが一般化して、便利になってきたけど、それで事故も多くなっている。
どの世界も両刃の剣。

毎年、実った梅の収穫もするので、どの木のどの枝に、たわわになる、とか、日当たりがいいので
枝が元気なんだけど、お互いが邪魔して、風の通りが悪い、とかいうのがわかってきた。
石の上に3年、梅仕事も5年くらい続けると、いろいろな理(ことわり)が、わかってくる。
「切り上げ剪定」といって、太陽に向かって上向きの枝を残し、下向きの枝を切る、というのを基本にしているけど、
上を向く若い枝でも、その上の老枝を邪魔するような枝は、思い切って、切る。
正月に飾り餅の下へ飾る葉を「ゆずり葉」という。新旧が入れ替わる縁起で正月に飾る。この世の中、そんな
天地自然の理が生きているのがわかる。

つるべ落としのように、午後4時くらいになると、梅林も暗くなる。イノシシがでる可能性もあるので、
店じまい。先週は梅茶翁でワークショップの後、上空にUFOがでた。
なんとなく「UFO日和」な空を見上げながら、忘年会で予約した居酒屋「風来坊」にいく。
ブリも先週より脂がのって、旬を迎えている。来月15日は「ブリ祭り」。これから正月にかけて、
富士の高嶺のような値段になるけど、そのころは、鏡開きのように、庶民価格にて提供される時でもある。

桃栗三年柿八年 柚子の大馬鹿十三年

なにごとも、手間をかけて、実をむすぶ。苦労もせず、すぐに成果を求める昨今の人間
のおろかな生き方を、糺すような諺でもある。

もも尻3年 胸8年・・・(さりげなく女性に触るまで、かかる日数?)そんなことを言った俳優もいたけど、今は鬼籍にいらっしゃる。
YouTubeで、『戦友別盃(せんゆうべっぱい)の歌』を検索すると、いい味で朗読をしている人(笑)

今日あたりり、能登は初雪になりそうだ。「能登はやさしや土までも」・・・冬の能登は厳しいけど、この冬を
体験しないと、「やさしさ」が感じれないのも事実だ。

やることは 山んことあるが 日が暮れる

東京と能登の二股暮らしもはや4年。年年歳歳、こんな毎日を痛感しながら、老体に鞭うつ毎日。感謝。