今朝は冷たい雨がふっている。
それもまた良し。炭火を起こすと、不思議と安心感に包まれる。
竈におきた炭をいれ、羽釜でごはんを炊く。
鹿児島と熊本の境に、芦北という土地がある。八代湾に面したとこ。
そこに、「UFOくん(遊帆が本名)家族」が移住して、無農薬のお米を
つくっている。今朝の「卵かけごはん」は、その「UFOのお米」を炊いた。
今回の九州の旅は、神戸から船にのって宮崎にいき、墓参りの後、高千穂の神社などをめぐり、
椎葉村という平家落人の里経由で、八代湾の近くの芦北経由で、鹿児島の長島に渡り(友人が移住して近々イタリアン
のお店の準備中)、そこからフェリーで天草に渡り、またバスのようにフェリーにのって、長崎の島原にいった。
その後、佐賀を通って福岡にいくので、大分以外の、宮崎・熊本・長崎・佐賀・福岡をまわったことになる。
旅先の楽しみは、なんといっても「その土地の食べ物」だ。八代湾が見えてきた時、思わず矢代亜紀の
♪お酒はぬるめの燗がいい 肴(さかな)はあぶった烏賊でいい・・・が鼻歌になってでてきた。阿久悠さんは天才や!
そして、島原の「彩雲」にいったら、「いつも能登でおいしい蛸を食べているでしょうから・・」
といって、主人が烏賊のあぶったのを出してくれた。お酒は諫早(いさはや)の地酒のぬる燗。
神楽坂で17年も日本料理店を営んできた腕が、九州の魚や野菜を、融通無碍に料理してくれ、地酒を
飲みながら、目の前の海を眺める・・・・ほかになにもいらない。
小浜温泉から車で10分の高台にあるので、小浜温泉に宿をとって、タクを使っていく必要はあるけど、
島原まで、いや九州を旅する時に、この店にいくのと、いかないのでは、天と地ほどの差ができるような気分。
今回はホテルからタクシーを電話で予約したら、丁寧に断られた。
「なんやらキャンペーン中で、予約されて5分おくれたりしても、クレームがでるので、お断りしています」
とのこと・・・・・
日本人はいつから、そんなに世知辛く、なにごとにもクレームをつけたがる輩が多くなったんだろう。
旅先で「時間」、しかもタクシーが5分おくれたくらいで文句いってどうする。時間の枠をとって、
ひごろの煩悩や雑務から解放されてこそ、出会いがあったり、感動があったりする、それが旅、ではなかろうかしらん。
そんなことを考えさせられる旅でもあった。
せくなあせるな天下のことは しばし美人の膝枕 このくらいのゆっくりしたリズムで暮らしてみよう!感謝。