うちにはテレビがないけど、せっかく「津久司寿司」が全国放送の番組で紹介
されるので、PCで見た。ワンセグ、とかいうのね、便利な時代ね・・・。
能登へいきはじめた5年くらい前は、寿司やの大将は、親の介護とか、それに関連して
離婚になり、Aくんとふたりで、「能登で生きる」をはじめた矢先だった。
天真庵ではそのころ、「死ぬまで天真庵で寿司を握る」といって月に一度カウンターを
3年満席にした「佐賀のがばいじいちゃん」が、宣言どおり召される寸前まで、寿司会を
やってくれて、じいちゃん用に久保さんが作ってくれた寿司用の備前の皿が、遺品みたいに
カウンターの中に取りこそされていた。不思議な縁を感じ「これ、離婚祝いにあげる」
といって、能登の「津久司寿司」にもっていったら、大将がよろこんで、使うようになり、
そのころからいろんな雑誌なんかに取り上げられるようになり、一日昼だけで80人くらい
がくる繁盛店になった。先日のテレビでも光っていた。最近近くに、石川を代表するような「回転すし」がオープンしたけど、
そんなの相手ではない。金沢や他府県からも、「つくしのすしを食べたい」人がやってくる。
寿司、といううのは不思議な食べ物だ。そんな掲載誌をカウンターにおいていたら、お客さんが
「ここに行きたい」という。確かに、その当時、ランチの寿司が550円、750円、みたいな感じやった。(地魚や神経〆した魚を使って)
でも東京から旅費と宿泊費をかけていったら、「銀座の高級すし」より高くつく。
でも、そんなのお店の度外視値段と同じく、計算外なのだ。でも何人もが、わざわざ能登まで寿司を食べにきた(笑)
そもそも、その銀座の寿司にしたって、分解して、しゃりとネタをばらばらに並べて・・・「これで3万」
と言われたら、どう???磨き上げられたカウンター、藁泉(わらいずみ)に入った御櫃(おひつ)、檜(ひのき)
の厚いまな板、よく研がれた有次、とか正本とかの包丁、備前の皿・・・そんな演出があったとしても・・だ。
まことに、不思議な元祖ファーストフード。
昨日は、合羽橋まで買い物にいく。途中、浅草をぶらぶら歩く。コロナがまた増えてきたけど、
「そんなの関係ない」という若者が、あいかわらずチンチクリンな浴衣をきて闊歩している。
ある老舗のお漬物屋に、不思議なPOPが・・・・「糠漬けのワークショップの案内」だ。
9月3日、と3候補の日付が書いてあり、ふたつは「満席」とのこと。参加費は2500円。
ご飯を炊いて、みそ汁をつくり、糠漬けなどの香のものがあれば、立派な一汁一菜だ。
しばらくやっていないけど、「自分で寿司をにぎる会」を、ポチポチ復活させようかしらん・・・
そんな気分の今日このごろ。