せっかく、輪島に泊まったので、ひさしぶりに「朝市」をのぞこうか?
などと思っていたら、ザーザーと雨が降ってきたので、どこかの喫茶店でモーニングを
食べて解散しようということになった。
駅前、正確には元がつく。鉄道は平成13年(2001年)3月31日で廃止となっており、いまはその駅跡地が「道の駅輪島」として整備され、“ふらっと訪夢(ほうむ)”の愛称で親しまれている。有名な金沢のゴーゴーカレーが食べられる。
そのみちの駅の蓮向かいに「翁」がある。ぼくのそばの師匠のお店と同じ名前。
朝6時から営業していて、モーニングが3種類。パン・ハムエッグ・珈琲で490円也の松竹梅でいうと、竹を
頼んだ。家族経営で、一番長老のおじいちゃんが、懐かしいシルバーのトレーに水のコップと塩・胡椒をもってきてくれた。
メニューを見たら、卵サンドイッチや野菜サンドや、ホットサンド、ホットケーキ、ナポリタンなど、昔の街の喫茶店の
定番メニューが写真付きでのっていた。ついつい、「野菜サンドをお願いします」と、おじいちゃんにお願いしたら、
「からしつき、なし、どっちにしますか?」とのこと。こんなこと聞く喫茶店も少なくなった。もちろん、からしありに
してもらった。三輪福さんが「小倉チーズトースト・・おいしそう」と笑う。ぼくの生誕地のコクラではない。オグラ、
つまり餡子(アンコ)のことっちゃ。アンバタートーストにチーズが加わったもの。それも注文して、4人でシェアした。
なかなかの美味だ。そういえば、前日飲んだ居酒屋の連には、「焼きチーズおにぎり」という不思議なメニューがあった。
どこの土地にいっても、「普通の喫茶店でモーニング」、という日常を楽しむのに苦労する。その町のひとが、
当たり前のように眠そうな顔してやってきて、いつもの席に座り、新聞を読みながら珈琲を飲んだり、お店の人と会話をしたり
・・・そんな、そこに住んでいる人たちが暮らす人たちの会話などに光を観る、というのが、本来の観光。
ずっとその町にあって、なくてはならない存在になっていて、家族のようなお客さんが茶の間に集まるようにやってきて、
談論風発。昔の「喫茶店」には、そんな空気が漂っている。
昨日は夜中も大雨が続き、能登のある地域には避難勧告まででているようだ。
今回は天気がいい日が少なかった。今日あたり、海岸で焙煎をしようと思っていたけど、
玄関でやらざるをえない。
朝ごはんを食べたら、炭をおこし、能登珪藻土の七輪でガラガラ焙煎をし、明日の朝、東京へ出発。感謝。