鹿児島のよかにせどん(いい男?)・・・

同級生で、長いことうちの保険を担当している友達が、保険の更新にやってきた。
会社と能登の家の火災保険と、車の保険、ぼくと筆子さんの終身保険などをやってくれる。
3年くらい前に、帰省の途中に、車が故障した。その時のレンタカーや、車の運搬やら、
もろもろの手続きをみごとにやってくれた。まさに「転ばぬ先の杖」だ。

以前日本が景気のいいころの保険は、今よりも返戻金とか、分割払いを一括にした場合の「値引き」
などが、だんぜんよかった。もちろん「どうもと」が儲かるしくみにかわりないけど、ぜんぜん違った。
そんな保険はそのまま残して、どうでもいいようなものを、8年前くらいに断捨離した。
また今回は65歳で、ちょうど「おしまい」になる保険などがあって、どう更新するか?の相談。

その保険をやってくれてる友達は、このコロナ禍で少し肥えた。お金でなく体重。
「運動してるの?」と聞くと、「ときどきゴルフ」と返事が返ってきた。所作を見て
「血圧高くなったんじゃない?」と聞くと、「よくわかるね」とびっくりされた。
「喫茶店のマスターみたいなことしてると、久しぶりにきたひとのことの状態が一瞬でわかるようになるのよ」
と言うと、笑っていた。そして、反対に「そちらは反対に元気そうね。80歳くらいまでの掛け捨ての保険を
すすめようと思ったんだが、90歳くらいまでかける?」といわれた。

それを聞いていた筆子さんが、「その時、私は83歳・・・・生きているかどうかわからないし、その時に
お金が入っても使い道がないので、80まででいいです」とキッパリ。鶴の一声?
地獄にいくのか天国にいくのか知らないが「地獄の沙汰も金しだい」みたいな、遠い約束事みたいな話。
でもあっという間に、10年20年・・光陰矢のごとし、歳月人を待たず、だ。

ちょうどその時、40代の独身で自営の常連さまがカウンターに座った。
彼ら世代は、バブルの経験もなく、将来「年金」をあてにしていない世代。
ぼくらの生きた時代よりも、不安定で勝手が違う世の中を生きているのだけど、「保険」というリスクヘッジを
あまり真剣に考えていないような気がした。ユトリもない世代かもしれないけど・・
ワクチンを打ったら安心か?と問われると「?」な感じの時代やし、保険に入っていたら安心?と問われて、
「YES」とは言えない気もするけど、どちらにしても、生きていくのは容易じゃないと思う。頑張ろう。

契約が終わって、「酒ください」になった。いつも契約がおわると、日本酒を4合ほど飲む。
「奥能登」を一合飲んだ後、「宗玄」を二合飲むペースが、いつもより遅い。本人も「弱くなったのかな?」
と頭をかしげながら、久保さんの織部の六角の盃を傾ける。やっと3合目の徳利が空くと、「やっぱりもう一本」
ときた。酒量と健康は、正比例するとは限らないが、若いころから酒席をともにした仲間とは、どうも
「競い合う男気?」みたいなものがでることが多い。学生飲みの卒業証書をもらっていない。

その時、近所の「押上文庫」の文庫くんが珈琲を飲みにきた。彼は音大の「日本酒学科?」を首席、いや酒席で
卒業して、近所で居酒屋をやっている。
「宗玄」のラベルを見て、「よくそんな強い酒を、グビグビ飲めますね」といってニヤニヤしている。
お互いに遠くなった目で、宗玄のラベルを読むと、「原酒で20度」と書いてあった。
「外の気温は35度。20度くらいの酒を飲まないと、やっとらねんバイ」といって、笑いながら帰っていった。
彼の両親は鹿児島出身。どこか豪放磊落な県民性をDNAの中に兼ね備えたような「よかにせどん」
である。