チャリンコにのったおかまのMくん

連休の初日に、お店の前を、おかまのMくんが通った。
「Mさん、元気そう」と、すれ違い挨拶をしたかよちゃんがお店に入ってきた。
実は、先週の地震の時、Mくんから、「大丈夫?」とひとことメールがきた。
「ありがと。能登は、震度2」と返事したら、「あ~らよかったわ。
Tさん、Kさん(ふたりとも、共通の知人・元骨董屋で85歳とか86歳)も、無事だった。
高齢になるとショックで心臓止まるひとがいるっていうから、心配で・・」とのこと。
ふたりといっしょにするな、と一瞬思ったけど、Mらしい気遣いに感謝。

チャリンコ、といえば近くに住むシェアハウスに住むマリちゃんが、「ありがとうございました」
といって、ハウスメイトのけいちゃんとチャリンコをもってきてくれた。「物入りで、チャリンコが
買えない」と昨年の晩秋にいってたので、「買えるまでどうぞ」と、なかばあげるつもりで貸したのが、
もどってきた。浅草やかっぱ橋に用事がある時も、秋葉原や銀座あたりまでは、ほぼ歩くので、チャリンコを
使うことは、年に一度くらいしかないけど、「いざ(地震とか)の時には役になりそう」と思う。
カセットコンロ、蓄電池、七輪、水、携帯トイレ、トイレットペーパー、食料はお米、そば粉がいつも常備されているので、
なんとかなる。土鍋もあるけど、文化鍋で炊くごはんもうまい。

夕方、近くの「お世話しあうハウス」の女将さんが、蕎麦を手繰りにこられた。
この界隈で一番古い分譲マンションに、ひとりで住んでいて、まわりの独居老人たちのごはんや
散歩や病院行きなどのお世話をボランティアでやっておられる。茶道の先生でもあるけど、「いずれいく道」の道案内人(コンシェルジュ)
みたいな話がとても勉強になる。「あたたかくなってきたから、ぬか漬けはじめた」とのこと。
「今ならまだ胡瓜とかナスははやいので、大根とかニンジンですか?」と質問したら、手をふりふり、「そんなもの総入れ歯の
おばあちゃんに食べさすと、病院(歯医者)いきになるわよ」とのこと。「しかも、連休中は病院お休みでしょ。だからハウス栽培で
いやだけど、胡瓜をつけて、細かく切ってだすの」とのこと。「なるほど」と納得。

「総入れ歯のひとにかぎって、硬いごはんを好むから、普通のごはんと、硬い(お水の量でかげん)のと二種類炊いて
いるわ」と真顔でおっしゃる。「年寄りは、ころんだらおわりになるので、築地で調達する鰹節で出汁をつくり、ジャコを
いれて炊くの」とのこと。「連休中は、ごはんをつくるのが面倒でしょうから、あまりもんだけど・・」といって、
じゃこごはんを🍙にして、ラップに包んで、3ついただいた。「のりは、天真庵のが上等なので、それをまいたら最高よ。年寄りは
のどに詰まらせる危険があるから、まかないけど」といって笑っている。いつもこんな具合だ。
仕事がおわり、のりをまいて食べた。慈悲深い味がした。
おにぎりもおでんも、コンビニで買う、のが常識になってきたけど、ちゃんと自分で炊いて、むすぶと美味い。
おでんも、自分で鰹節や昆布で出汁をとり、歩いていける範囲にある豆腐屋で、豆腐やあげやこんにゃくを調達して
、辛子も練ってつくると、熱燗が何本でも飲みたくなるようなものができる。「おでん・熱燗・昔の女」・・いもんだ。感謝。

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