先日は、夜中に地震で目が覚め、朝6時に防災用のスピーカから
聞こえる「♪まちぼうけ~」に気づかなかった。長旅で疲れた、というのもあるけど・・
これから陽がながくなると、近所のじいちゃんたちが、それよりも前に、伝馬船にのって
沖にいくエンジン音なんかで、自然に目がさめる。6月くらいからは、自分もタコ釣りにでかけるので、
じいちゃんたちに負けないくらい早起きして、タコやんをもって、海に出陣。
今朝は、「♪まちぼうけ~」の音楽で👀がさめ、囲炉裏の中に埋まっている昨夜の炭(うまくいくと前日の
夜寝る前に埋めた炭が灰の中で、燃えさしのように残っていて、それに寄り添わすように、新しい炭を
おくと、本日の炭火がおきる。そんな時は、その灰の五徳に置いてある薬缶のお湯もあたたかく、炭火がおきるまでに、
それで顔を洗い、髭をそる。そして、余ったお湯をまた五徳の上におき、それが湯気を出し始めたら、本日の「ホボブラジル」
を淹れる。
昨日、ゆっくりと晩酌していると、ふたつメールがきた。銀座と金沢のお店から珈琲豆の注文。
どちらも、本州なので、荷物ができると、次の日に届けることができる。でも、念のため「明々後日に・・」
と返事をした。今朝はすっきり目覚め、天気もいいし、ご機嫌もいいので、さっそく囲炉裏の中におきた炭を、
能登珪藻土七輪に入れ、その上に備長炭のクズをのせ、さっそく焙煎を始めた。
いわゆる「朝飯前のおしごと」・・
焙煎の香りで、近所のばあちゃんたちが「あ、おきてはる」というのが伝わり、「こんばん食べて・・・」
と、朝どれの「生わかめ」をふたりにいただいた。
能登の「しゃぶしゃぶ」は、それだけ・・・豚とか牛とか、そんなものを薄切りにしたものは入れない。
「いしる」という魚醬を鍋の中のお湯に少しさし、その中に生の「わかめ」をはしでしゃぶしゃぶ・・・
色が緑にかわると同時に、そばやの花巻のように、磯の香がプーンとただよってくる。
ブラジル、コロンビア、ガテマラ、モカの順に焙煎しながら、それぞれの珈琲の香りを確かめている最中に、
今晩の夕餉の礒自慢な香りが勝手に脳裏をいっぱいにしてくれる。
朝ごはんが終わると、赤い郵パックに珈琲豆と納品書とサンクスカードを入れて、ポストに投函。
そうすれば、明日に銀座にも届く。なんとも便利な時代。
一番近いポストが、徒歩20分ちょっとの中根酒店のところになる。集荷時間は12時5分(その一度だけ・笑)
歩きながら、陶芸家の久保さんと電話で、新作の打ち合わせ。
そのポストに入れようとすると、荷物が入らない(大きすぎた)。しかたないので、もう30分歩いて、
地頭町の郵便局までいく。受付に荷物を出そうとすると、局員さんに「能登見ました」
といわれる。マスクして、una帽子をかぶっているけど、顔がわれているのだ。「あ、どうも」
と帽子を脱いで挨拶をしたら、「いい仕事してますね」といわれた。
なんとなく、まだ歩けそうなので、その先の赤崎という港町まで、徘徊散歩。
出船入船の漁船を眺めていると、遠い昔、この海を往復していた先人たちの生き暮らした海の
映像が見えてきた。
春の海 ひねもすのたりのたりかな・・・・一日いても飽きそうにない能登時間。
しばらく潮騒の中でのたりのたりして、また家にもどる。
携帯の万歩計を見ると「15000歩」・・・普段東京の休みの日の徘徊散歩は2万歩なので、
「え、そんなもんか」となかばがっかりする。
明後日も、輪島のお店にお豆を届ける約束になっているので、明日も同じように朝から焙煎する予定。
粒々皆辛苦・・・天地いっぱいの力をかりて、小さな豆たちも、一生懸命に今ここを生きている!感謝。