月曜の朝は卵かけごはん

押上小学校の子供たちが、元気にお店なの前を並んで登校する。
お店は15年になるので、開店当時ランドセルをしょって通って
いた子たちが、「成人しました」とかいって、着物やスーツ来てくれる
ことがあり、歳月人を待たず、を感じることしきりだ。

今日は、その小学生たちが、すぐに逆流のように、親が同伴で
家路に帰っていく。聞いてみると「学級閉鎖」だとのこと。
フルタイムや、パートで働いているお母さんは、大変あわてたことだろう。
職場や学校や家庭・・どこにいても空気感染するオミクロンが容赦なく
迫ってきてる感じがひしひしと伝わってくる。

昨日は、近所のマンションで、看板も名前もないカフェの80歳のおばあちゃんが
夕方お茶を飲みにきた。朝早くおきて、朝ごはんの用意をし、近所の認知症のおばあちゃんに届け、
薬を飲ませ、家に帰ってくると、常連さんたちに朝ごはんを無料で提供し、洗い物を台所に寄せたら、
認知症のおばあちゃんと散歩する、が日課。
お昼は、「原始的ぶつぶつ交換」みたいに、朝ごはんをごちそうになったおばあちゃんたちが、自分の
得意な料理をつくり、みんなで食べる。おおざっぱにいうと、そんなルールがあるらしい。
成人病にも、インフルエンザにも、シンコロにも負けず、齢(よわい)90前後まで、元気に生きて
こられた強い女性たちの生きざまが見え隠れする。

昨日の昼は、炊き込みごはんの好きな江戸っ子ばあちゃんが「深川飯」をつくってくれたらしく、
そのお流れを頂戴することになった。いつものように、「深川飯は好き?」と聞くので
「大好物ですよ」と答えたら、にっこりして、手提げから、深川飯の入ったタッパーをだしてくれた。
「入れ歯の年寄りばっかりなので、ネギは入っていないわよ」とのこと。どうも総入れ歯になると、
ネギも大敵になるらしい。いずれいく道のコンシャルジュみたいなおばあちゃん。
閉店した後、入れ歯になった時の訓練みたいに、ゆっくりと噛みながら食べた。
ネギのかわりに、梅干しを刻んだものが入っていて、慈悲深い味がした。感謝。