一昨日、囲炉裏に炭を入れた。先週くる時は、タコの絵が描かれた半袖のTシャツ
ですんだのに、下着をふくむ3枚の長袖で、炭火と夜は石油ストーブもたき、遊穂の「あお」
とかの地酒を冷やして飲んでいたのを、竹葉の燗酒を鉄瓶の中に錫のチロリを浮かべて飲んだ。
能登の冬、とくに外浦といわれるぼくが住んでいる側の冬は厳しい。でもこんな晩酌のひと時の一献は、
人と比べる必要もない、唯一無二の「今ここ」の至福時間。
三輪福さんちのは、珪藻土の「かまど」が入った、とメールがきた。うちも土間で出番を待っている。
梅茶翁は昨年から薪ストーブが入り、薪割りを冬支度の必須な仕事にしている。あの火をみながら夜を過ごす、
という贅も、一度体験したい、と密かに思っているけど・・ハンディを反対に、長所にかえる。また楽しからずや!
よく冬に「三寒四温」(さんかんしおん)なんていう言い方をした。 冬に寒い日が3日続くと、そのあと4日ほど温暖な日が続き、また寒くなるというように7日周期で寒暖が繰り返される現象・・・昔教科書にそんな風に書いてあったと思う。異常気象というのは、四季がなくなる、に限りなく近い現象のことをゆうらしいが、四季もなくなりつつあり、都会では季語らしき情緒的な移り変わりも少なくなりつつある。
まさか、四年ぶりの選挙に「季」を感ずる、なんてナンセンスだと思う。でも、大きな分水嶺みたいな選挙になりそ。
昨日も炭火で焙煎をした。海風が強くて、釣り用のジャンパーを着てやった。ハゼるまで、けっこう時間があるので、
右手で焙煎機のハンドル、左手で電話、陶芸家の久保さんと新作の珈琲カップ・ドリッパーなどの打ち合わせ、馬上ゆたかな美少年(田原坂のリズム・古い?)で、のんびり焙煎。珠洲の大野製炭所の切り炭と、備長炭を組み合わせてやってみた。陶芸家の仕事もそうだけど、「火」の扱い方が
作品(ぼくの場合は珈琲)の出来不出来を左右する。今日の夕方あたりから、雨になるみたい。
金沢のイタリアンから注文がきたので、これからまた、移動式の焙煎機を海まではこび、ガラガラと焙煎。
お客さんもガラガラ、いや誰もこないけど(今回は美人のジャズウーマンのみ)、けっこう忙しい毎日。
明日はひがな一日☔。ぶり起こしの稲妻がやってきそうだ。
明後日の朝、東京へ出発。充実した「二股暮らし」(世間ではデュアルライフ、なんてハイカラな言い方をするらしい)。感謝。