銀座4丁目に「隕石直売所」というのがある。ビッグバン。
以前は押上のスカイツリーの足元にあった。
店主の王子は、同郷でしかも、福岡県宗像郡日の里・・・まで一緒で
王子のところが一丁目、うちが4丁目、という奇縁で、奇妙キテレツなやりとりが始まった。
最初は、王子が鼻くそみたいな大きさの隕石をくれた。「これなんばすっと?」
と質問したら、「糠味噌にいれたら、べつもんになりますばい」というので、
だまされたつもりで、厨房の中の糠味噌の糠床にポンと入れてみた。
つぎの日に、胡瓜を取り出して食べてみたら、確かに「べつもん」になっていた。
天真庵のHPの表紙にあるサンダーくんの部屋に、そのあたりの実験をのせてある。
また、「珈琲塾でその漬物を食べた女子が、その縁で今銀座のスタッフ」に・・
そのうちに、「ごはんを炊く時、いっしょにいれたい」という声が、どこからともなく
聞こえてきたので、陶芸家の久保さんにお願いして、「地球で一番いい土」と「宇宙で一番いい隕石の粉」
をあわせて、穴窯で焼いてもろうた。それが「うめ星」の始まり。銀座では、「なにゃらミック?」・・
そんな横文字で販売している。本家はうちの「うめ星」だけど、あちらのほうが、やまんごた(たくさん、という九州弁)売る。
「隕石直売所 銀座」で検索したら、王子のHPにいくことができる。もちろん、銀座4丁目にいけば、
「生王子」にもあえる。そこで販売している、「まがたま」とか「かめさん」とか「ひょうたん」とか
「フリーカップ」・・・などは、そんな流れ星効果で生まれたものだ。
王子は、珈琲のない星からやってきたのか、珈琲は一滴も飲まない。
時々天真庵にやってきて「裸麦茶」を買ってかえる。一年中それを飲んでいるらしい。
その珈琲と縁もゆかりもない王子からメールがきて、「銀座のカフェをつくったので、隕石の珈琲カップを
つくってほしい」とのこと。さっそく久保さんに頼んで、先日できあがり、無事おくった。
その中に、「炭火焙煎」で、少し深めに焼いた「ほぼぶらじる」を忍ばせていた。
ら、昨日の夜おそくにメールがきて・・・・
「ぼくはわからんばってん、スタッフが美味いと絶賛するので、お店の珈琲は
ホボブラジルにしたいのですが・・・」とのこと。
九州のふたつ返事「いいばい」と返事したら・・・・・
「隕石を入れて焙煎お願いします 王子」というメールが深夜にきていて、
朝そばを打ち、焙煎を終えた後に、返事をおくった。
「そげんことしたら、隕赤外線効果で、バズって、チェーン展開せなあかんようになるバイ」
なんとなくコロナも落ち着きはじめた。
新しい時代の「銀ぶら」は、「銀座でほぼぶらじる」のことを相称することになるかもなんばん?
銀座松屋のうらあたりに「隕石カフェ」なるものが、できたらしい。感謝。