ソロキャンプと方丈記

昨日は、朝早く起きて、栗拾い。
みかんを入れる赤い網不袋にいっぱいいれた。今年は豊作だ。
能登にいる間は、栗ご飯、タコ飯、さざえ飯を毎日のように楽しんだ。
これからは、キノコの季節になる。にがり、塩が美味いので、豆腐屋のレベル
が半端ない。キノコ鍋に豆腐をいれて、ポン酢で食べると、ごはんもお酒も
おかわりむげん?

その後、東京に出発。まず霊水を汲みにいく。朝9時前についたら、他府県ナンバー
のボックスカーが3台くらい並んで、霊水を汲んでいた。神戸ナンバーの車が隣にいたので、
「遠いところからご苦労さまです」と挨拶したら、こちらの足立ナンバーを見て、「あなたのほうが
遠い」といわれた。2か月に一度、空き家になった実家の窓を開けて空気の入れ替えをするついで
に、この霊水を汲みにくるのが楽しみだそうだ。

水を50L(天真庵の20日の営業中に、珈琲・そば・水素茶をつくるのに、ギリギリ)を汲み、
その後は能登島(ひょっこりひょうたん島のモデル)にいき、「水」で朝食。
このお店の主人の実家が、同じく能登島で千寿荘という民宿をやっておられる。そこの水は、
天然の水素水で、この水も全国から汲みにきている。
「水」のおかげで、いろいろな縁がひろがっているので、食堂の名前は、迷わず「水」。
水を汲んだ(けっこう重労働)後の、おそめの朝ごはんは格別。
この時期はぶりの手前の「がんど」のカマの焼いたのが絶品。
焼けるまでの15分・・・おまけの総菜3種を食べながら、隣にすわった北海道からきた夫婦と
談論風発。釣り道具とキャンプ道具を積んで、各地を旅しているらしい。
ワンンボックスカーで車中泊しながらの旅らしい。最近、高速のPAや能登でも、そんな旅や、
軽のワゴンとか、バイクにキャンプ道具を積んで、旅する若者をよく見かける。
「ソロキャンプ」という。

ぼくも実は密かに、(とかいいながら、今朝もスパイスカフェの伊藤シャフと立ち話をしながら・・)
「企業秘密やけど、能登の水で珈琲の生豆を洗い、炭火で焙煎したら、唯一無二の珈琲ができるバイ」
とか言ったら「飲んでみたい」とおっしゃるので、栗といっしょにお裾分けした。
彼も、先月は沖縄に一ケ月滞在しながら、カレーを供す、というイベントを終えたばかりだ。
みんな「放浪のような」また、「ソロ」とか「ミニマム」とか、小さい単位で、自分のイドコロを
模索する時代になってきたようだ。

令和の鴨長明さんたちが、活躍する時代。「方丈記」の序文を思わず口にしながら、
ひさしぶりの下町・徘徊散歩をした。

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。玉しきの都の中にむねをならべいらかを争そへる、高きいやしき人のすまひは、代々を経て盡きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり・・・・・・

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