のと115でタコ飯

これから、いろいろな横文字のウィルスや、ワクチンや、戒名
みたいな病気が、目白押しにならないように願いたい。
もともと横文字が苦手で、いまだにワインの銘柄はチンプンカンップンで、
40年近く前に赤坂や六本木あたりで飲んでいた「ピースポーター」くらいしか
自信をもって、「これはうまい」という銘柄を言えない。日本酒は、けっこう知って
いるつもりだけど、大好きな「死神」とか「遊穂(UFO)」とかお店で注文しても、残念ながら置いて
あるお店に出会ったことがない。

のとに「のと115」という椎茸がある。毎年父親の墓参りに延岡までいって、老舗の椎茸屋さん
で干しシイタケを買ってかえり、そばの出汁につかっている。出汁をとった後は、同じく出汁につかった昆布
といっしょに、「佃煮」にする。ごはんにはもちろん、酒のつまみにも最高だ。かえしの「あま醤油」を
使ってつくる。醤油・砂糖・ミリンをベースにして「あま醤油」をつくるので、家庭でやる場合も、
特別な調味料はいらない。

味噌や梅干しをつくるのに「珠洲の揚げ浜塩」を使う。塩つくりの名人じいちゃんがいるので、
時間がある時は、車で遊びにいく。夏はアゴ(トビウオ)を炭火で「焼きあご」をつくったり
しておられる。それもまた、「蕎麦の出汁」に使うと、筆舌を超えた逸品の出汁ができる。
「のと115」も、奥能登の名産なので、じいちゃんの塩を扱う「道の駅」などで調達する。
先月は「梅仕事」でいけなかったけ、この休み中に一度いってみる予定だ。

昨日はその「のと115」で「タコ飯」をつくった。
お米二合、もち麦適宜を、土鍋の中に入れ、研ぐ。とぎ汁は、ペットボトルに入れ、
おじいちゃんにもろうた「にがり」を少しいれ、発酵させ、いっぱいになったら畑にまく。
311以降、東京でもそうやっている(畑はないけど、プランターや植木にあげる。植物だけでなく、
放射能の対策にもなるらしい。打ち水の水を、そのようにすると、気温も下がるし、放射能も少なくなる)
話が逃げ水?みたいになったのでもどす。

昨日釣ったタコの足や、胴を適当に切って、研いだお米に同量の水をはり、その上にのせる。ゆでだこにした後でもタコの出汁
がでるけど、生のたこ(もちろん、ぬめりや内臓やなどは下処理したもの)を使うともっとうまい。
「普通にごはんを炊く状態プラス蛸、に少々の醤油」をいれて炊くとできあがり。
あれば、えんどう豆をいれると、色合いもいい。
ぼくは、その時に「のと115」を水でもどして、適当に切って、それを(もどした水も土鍋に入れる)
蛸飯の中に入れて、炊く。タコとアワビが、ダンスしているような味になる。

今日は、やっと金沢からM子がやってくる。
「タコ釣り」と「タコ焼き」をやる約束なので、曇り空の中、タコヤンを
もって海にいく。「二度あることは三度ある」(今月は、二日釣りをやって、5分以内にタコが釣れた。サザンの「真夏の果実」を歌う
と釣れる!)を信じ、タコやんを海に入れた。ちょうどその時、蛸スカシ(能登の伝統的なタコ漁法)の名人じいちゃんが
軽トラでやってきて、「おはよう」と声をかけられたので、「おはようございます」と答えたら、竿に手ごたえがあった。
いい形のタコだ。じいちゃんも「すごい!あんたも名人になったね」と笑う。
「真夏の果実」のイントロまでいかずに、ジンクスを達成。名人じいちゃんが「今日はいっぱい釣れそうだ(台風と大雨の後で海がにごっている)」と、二本の竹(その先に、赤い布をつけたものが一本。もう一本はタコをひっかける鈎(かぎ)がついている)をもって海の中を
のぞき始めた。「昨日は5匹とった」と笑っておられる。ぼくは、飽きやすい体質?なのか、一匹釣れると、それを
ビニール袋にいれて、踵をかえして、家にかえるのをならわしにしている。今日の夕飯は、M子歓迎の「タコフェスタ」だ。

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