閑人敵意の韻事

梅林のある三輪福の梅茶翁の庭で、星野村の玉露の新茶をいただいた。
天真庵のHPの「不思議な元気グッズ」の中の「二十一世紀の旅茶碗セット」
をのぞいた三輪福さんから「二十・・・」の注文を承り、その「旅茶碗セット」
でご相伴にあいなった。
能登ジェラトン(隕石器)の宝瓶、煎茶碗、で飲む玉露は最高だった。

漱石の「草枕」に、玉露を飲む有名なくだりがある。

濃く甘く、湯加減にでた、重い露を、舌の先へひとしずく落として味わうわって
飲むのは「閑人敵意の韻事」である。

煎茶の先生が後輩たちに「玉露の味わいかた」を伝授する時、必ず引用する文である。
「新潮文庫」には、*がついていて、解説が次のように書いてある。

ひまな人間がきままにおこなう風流

なんとも味気ない。先日のブログに書いたように、「閑」というのは、
一見ひまそうにしていても、こころに燃えるものがあったり、大いなる力
と繋がっていくような「生きている」という静かだけど、ほとばしるようなエナジーが
なければ、おもしろくない。「ちゃねる」ような仙人みたいな境地を知っているひと。

その三輪福さんがつくっている「わきあいあい」(仮称)のアイマスク
が静かに優美に広がってきた。「ふくべ」さんの包丁と同じように、何か月も先まで待たないと
いけないので、詳しくはいえへんけど、10日間くらい能登で実験してみると、
いろいろ不思議を体感した。ブランド名を「チャネル」にしたらいいかもなんばん・・くらい
不思議だ。値段も仕様も、使用もさせていないけど、まわりから「できたらひとつお願いします」
の声があがってきる。梅仕事が終わったあたりから、製品ができあがってくる予定。感謝。