昨日の能登は一日雨だった。
朝8時に出発して珠洲へ・・
開店前だけど「けんちゃんパン」で、ハムカツサンドを買い、
雨の中を車で走る。なまり色した日本海には、演歌が似合うけど、
昨日は国貞雅子のCD聴きながら、塩屋さんまでいく。
「味噌つくり」の時に、足らなくなって二回も発送してくれたおじいちゃん。
じいちゃんの昔ながらの「揚げ浜式」の塩をつかって、味噌をつくると、味が
一オクターブ以上あがる。「小豆」の味も、二オクターブくらいあがる。
もちろん、その他いろんな料理の調味料の真ん中に「塩」がある。
「巣ごもり」のおかげもあって、「違いがわかる人」も増えてきていると思う。
東京にいる時は必ず食べる「豆源郷」の豆腐も、珠洲の「にがり」を使っている。あたり前だけど、能登
の豆腐は、全体的に美味い。もっとも東京のスーパーで売っている安い豆腐では、
一丁に大豆が6粒、というレベルのものもあるらしい。
その後、ジャム屋さんに。
退職後にご夫婦いっしょに珠洲にUターンして、奥様がジャム屋、おとうさんが陶芸家
になった。10年過ぎ、おふたりともに古希を迎えたけど、元気ハツラツオロナミンは飲まないけど、だ。
季節季節になると、近くの農家さんたちが、軽トラや、ショッピングカーに、トマトや、キューイや、イチジク
などを持ち込む光景は、なんともほのぼのしていて、ほっとする。
今回は、ご主人がつくった無農薬のレモンのジャムもあったので、東京にもって帰る。
「マルガージェラートの塩ジェラートに、イチゴジャムの中のイチゴの塊をのせたら美味いよ」と、ご主人
が教えてくれた。先日遊びにこられた三輪福さんの梅茶翁から徒歩5分のところにある。
「能登ジェラトン」と命名した「隕石粉入り陶器」も、そこの塩ジェラートを食べている時に、チャネッたものだ。
帰りは、門前にある中野酒蔵へ。
「亀泉」を自宅用に調達。小さな酒蔵だけど、しっかりと「能登の酒」をつくり続けている。
店番のおばあちゃんもいつもサービス精神が旺盛で、昨日も「これもっていって」」といって、
亀泉と書かれた手ぬぐいと、アクエリアスのボトルをくれた。
それから、じんのびの湯につかり、帰ってから炭火をおこし、
隣のじいちゃんにもらったざざえをつぼ焼きにし、のと115、というアワビみたいにおいしい椎茸
なども炭火で焼き、三輪福さんがつくってくれた土産のサラダやこんかさば(糠につけたさば)
などを酒肴に、亀泉を飲む。
亀の歩みは、ウサギの歩みよりもはやい。
自然によりそういながら、長い時間をかけて、醸されてきたモノにふれあっていると、
それだけで幸せな気分になってくる。感謝。