梅茶翁の三輪福さんに3年くらい前に「梅干しの黒焼き」をもらった。
梅林でとれた梅を30%(普通は20%)以上の塩で梅干しをつくる。
それを土鍋に入れ、蓋のまわりと蓋の穴を、小麦粉と水で溶いたものを粘土状に
して閉鎖する。それを約一日火にかけて、冷めたら種をとり、黒焦げの実を
すりこ木とすりばちで細かくするとできあがり。
ガンの末期の人は、死に直面している人などが助かったりしたことがあまたあるので、
田舎の人たちは、面倒でも年に一度これをつくっている。
24時間というのは寝る暇もないので、朝から晩まで火にかけ、寝る時に七輪に
かけて寝る、といい。能登の人たちは、珠洲の珪藻土の七輪を使ってつくる。
遠赤効果がびっくりするほどあって、魚のカマ焼きや、さざえのつぼ焼きなどをすると、
バーベキューの幸せ感度が3割以上増す。都市ガスやプロパンガスや、電気のグリルとは、
似て非なるものだ。炭をおこしたり、灰の掃除をしたり、「今の生活」に比べたら
便利さも手間も退化するみたいやけど、そこかれ得られるモノは、筆舌が及ばぬ宇宙的な
喜びに満ちている。アウトドアをこれから始めよう、という人がいたら、テントや
ランタンや寝袋を買う前に、「能登の珪藻土の七輪」を買って、体感すると、ベテランのアウトドアマン
たちを凌駕する「技」が身につく。丘釣りを卒業して、海釣りを始めると、これからの時代のサバイバル力
が、めちゃくちゃアップする。へんにかっこつけているより、丘釣り効果もあがっちゃりして。。
先日三輪福さんところで、イギリス人のユーロから教わった温床作りを「踏み込み温床」
というらしい。寒い地方では、昔からやっていることみたい。
さっそく、「さつきの畑」にいき、さつきの隣に、納屋にあったフランスベッドの頭の部分を
柵にみたて、囲いをし、そこに落ち葉や雑草を刈っていれ、下の畑においてあった甕(中にうめ星)
をもってきて、草の上に、こめぬかをまき、その上に甕の中の「星のかけら水」をまき、足で踏んで
かためる作業をした。体を動かすこともあるけど、草の上は、ポカポカの熱がでてくる。
人が勝手に「雑草」とか名付けたんだけど、「大きな自然(神)のはからい」の素には、
無駄なものはひとつもなく調和されている。
その畑の向こうに、栗の木と柿の木があって、秋には実りをもたらせてくれる。その先には
里山につながっていて、今は筍や、山菜(わらび、こごみ、ぜんまい、タラの芽など)がとれる。
今回はシンコロさんのおかげで、外食もせず、東京から持ち込んだ珈琲豆とそばで「原始的ぶつぶつ交換」で
手にした野菜や魚と、この畑とまわりの里山の成果物で、10日間暮らした。(財布がどこにあるかもわからない。
これも新しいキャッシュレス?)
今朝は納豆(梅茶翁のしんごちゃんが自然農でつくったショウガを甘酢漬けしたもんを刻んで混ぜる)。
と、三輪福さんお手製のキムチ。ふたりの能登で生きる「気持ち」が伝わってくる。手前味噌の味噌汁の実
には、畑でとれたネギ、その畑のまわりで摘んだヨモギ、海岸でとった海藻(あおさ?)がたっぷり。
この国も、ぼくたちも、便利な生活をして、スマホやPCでいろんな情報を蜘蛛の巣のように
張り巡らせ、なんかしらないけど、朝から晩までいそがしく動きまわり・・・
「どこへ」行こうとしていたんやろか?その先の未来に「夢」をちゃんと描いていたんやろうか?
そんなことを、みんなそれぞれが、今考えているのだろうね・・?
ひょっとしたら、縄文時代くらいまでコマを戻す、というのが神のはからい、だったりして?
原発はまだいるんやろか?核兵器とかそれをつむ超音速ジェット機はいるの?
高速道路はまだつくるんやろか?超高層マンションはまだまだ立つの?
オリンピックは世界の人を幸せにしますか?今の「住む家」は、子供や孫に
まで持続可能ですか?野菜に野生が感じられますか?飲んでいる水は生きてますか・・・・???
「今のまま」が続くほうが幸せだと思っていますか?
ぼくも真剣に毎日考え中!