晴れてよし 曇りてよし 富士の山

昔昔、やさしいおばあちゃんがいた。
ふたりの息子の母だ。長男は、草履屋さん。次男が傘屋さん。
雨が降ると「草履屋の商いは大丈夫やろか」と心配する。
晴れた日には、「傘屋の仕事が大変じゃなかろうか」と心配する。

晴れてよし 曇りてよし 富士の山
というのは、どんな天気であれ、泰然自若とした富士の姿をうたっている。
今日あたり緊急事態宣言がだされる。世界中の人が、とまって、
「これからどうしよう」と不安や恐怖におののいている。

でも視点を変えたら、天真(ほんとうの自分)と出会える千載一遇のチャンスでもある。
東京の三が日は、人も車も少なくなり、工場もとまるので、高原とはいかないまでも
おいしい空気や風を感じることができる。世界中がとまった「今」も、同じように、
とても静かで、青空がひろがり、近くの川の流れも清らかだ。本来の「自然」
に近づいた感がある。昨日は近くの小学生の入園式。
おなかの中にいたころから天真庵にきていたHくんも、マスクをしていたが、おしゃれに
ネクタイをしめて、お店の前にきて晴れ姿を見せてくれた。ピカピカの一年生は、カッコいい!

今日の「真民さん」・・・鳥も人も虫も魚も菌やウィルスたち、この地球に生きているものすべてに、「生きる役割」がある。感謝。

「鳥は飛ばねばならぬ」

鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ
怒涛の海を
飛びゆく鳥のように
渾沌の世を生きねばならぬ

鳥は本能的に
暗黒を突破すれば
光明の島に着くことを知っている

そのように人も
一寸先は闇ではなく
光であることを知らねばならぬ

新しい年を迎えた日の朝
わたしに与えられた命題
鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ