天高く馬肥える秋。
里海里山のさまざまな恵みが、能登半島いっぱいに恵の秋をもたらせてくれる。
お酒もどこの酒蔵もがんばっていて、どれにしようかと迷うことしきり。
炭を炊き暖をとるこれから冬にかけては、だんぜん数馬酒造の「竹葉」のぬる燗がいい。
先月の「名残の茶事」で、数馬さん(社長夫人)と席を同じくさせる奇縁をいただく。
まだ四十路までよそごとのようにお若いけど、ちゃんと居ずまいを直した着物姿と、
坐り方、所作が凛としていて、いい。千鳥の杯でお流れをちょうだいする時に、
「竹葉を飲んでいます」ことをいうと、にっこりされていた。
数馬酒造の近くに「ちくし鮨」という寿司屋がある。能登町の梅茶翁に
いく時に必ずつまみにいく寿司屋。まだ40代だけど、最近離婚して
ひとりで、男の子を育てながら、すしをにぎり、がんばっている。
離婚のお祝いに久保さんの備前の長皿をプレゼントした。
だから、ここでは、すしが久保さんの備前にでてくる。それを酒肴に
竹葉を飲む、のは、なんともいえない能登の楽しみでもある。
久保さんの志野のぐい飲みを懐にいれて「まいぐいのみ」としてもっていくのがならわし。
竹葉には、志野がいい。
名残の茶会というのは、昔から無礼講であまり肩肘張らぬ、が暗黙のきまり。
たとえば、懐石の向附(むこうずけ 折敷のむこうにおいて、使う)、もお客それぞれに、
織部、志野、黄瀬戸、唐津・・・自由自在においたりする。「寄せ向」という。
こないだの茶事も、珠洲焼が大半をしめていたが、向附は、少し鼠志野の風合いのものがでてきた。
かたぐるしい茶事は苦手な人が多い。これからは、「守破離」(しゅはり)の離に力を入れて、
大いに茶れんじしていく時代かもなんばん。もちろん、基本をしっかり学ぶ「守」と、身に着けた
基礎をもとにそれを少し変更する「破」があって、はじめて「離」。最近は「いきなりステーキ」
よろしく「自己中」な人が多い。
今日は「英語でそば会」
岩本先生は池袋時代の天真庵で茶を勉強しながら、「茶の本」(岡倉天心)を原書で勉強する会をやったり、
こちらでは、フランス人の先生をいれてやったり、いろいろ試行錯誤しながら、英会話を
15年くらいやってもらっている。3年くらい前からスカイツリーで外国人の声をかけ
「いいお店があるんだけど、いっしょに茶しながら、会話せーへん」とポン引きスタイルにした。
成功率は9割近く、この3年で諸国を旅した感じで、知り合いも増えてきた。
さて、今日はどんな出会いがあるか、とても楽しみである。
明日は抱腹絶倒まちがいなしのライブ。
明後日は「おとこかっぽれ」 11月もいろいろなイベントが目白押上。感謝。
11/6(水)新作CD発売記念ライブ「ソボブキ」
演奏:
西尾賢(ピアノ、三味線など)
藤ノ木みか(うた、パーカッション)
伊藤啓太(コントラバス)
豆奴 (おまけ)
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)