今日はどこも臨時休業だと思う。天真庵もお休みです。ライブも中止。
みなさんもどうか無事でいられますように。被害が少なかったら明日は通常どおり営業します。感謝。
昨日の昼過ぎに東京にもどってきた。
常備しているけど、予備のため養生テープを買いに、オリンピックに
いくと、すでに「売り切れ」だった。
なんとか常備しているもので、玄関の窓ガラスなどをとめた。
今朝☂の中、ショールームのガラスに、段ボールを養生テープで
とめていたら、「大変ですね。がんばってください」と声をかけられた。
少しアル中ぎみの人で、何年か前に「できん」にしたおっちゃんだ。
緊急時に、不思議なふれあいを感じた(笑)
アル中って、かわいくて気の弱い(アルコールも弱い)人が多いよね。
ぼくなんかアル大(中学、大学)か、大学院クラスかもなんばん。
色道のほうの大学卒業証書は「昔そいとげなかった人と出会い、ふたりで談笑しながら
昔の話をする」というようなことを書いたエッセーを読んだことがある。
「秘するが花」ではないけど、男と女は「ひめごと」で終始いきたいものだ。
地球の寿命は「あと30年」という説もある。そんなにもたない、との説もある。
そんなこと神のみぞ知る、だけど、「明日で終わり」という日がきたら・・・
その時は、じたばたせずに、お気にいりの茶器に星野村の玉露を宝瓶(ほうひん)で
丁寧にいれ、気のおけない仲間と小さな茶会をしたい。
3年前に召された「佐賀の気骨のすし職人」さんが、すしの道具と、珈琲カップを
ひとつおいていった。カップは藪椿の絵柄の有田焼。柿右衛門よりもあざやかな赤の
椿、織部ではだせない緑の力強さがいい。「一番すきなカップ。よか人がきたら、これ使いんしゃい」と
笑いながら・・なんとなく最後の一盌は、このカップにホボブラジルを入れてみるか?と思ったり!
お茶も珈琲も「一期一会」。無駄のない縁でつながっている人と、幸せな一刻を楽しむもの。
真民さんの詩に「一番いい人」というのがある。飾りもなく、お点前もいらず、胸襟を開きながら
自然体でお茶を入れたり、日常茶飯の中に「しあわせ」を見つけるのが、いい人との過ごし方か・・
生き方の「居ずまいを糺(ただ)したく」なる詩だ。
「一番いい人」
何も知らない人が
一番いい
知っていても忘れてしまった人が
一番いい
禅の話もいらぬ
念仏の話もいらぬ
ただお茶を飲みながら
鳥の声を聞いたり
行く雲を仰いだり
花の話などをして帰っていく人が
一番いい
別れたあとがさわやかで
過ぎた時間が
少しも惜しくない人が
一番いい (真民)