能登の家がある集落は、一軒一軒は独立しているけど、冬の風が強いので、
海風をよけるように建っていて、それぞれの家の前を公共の道路
のように勝手に行き来するのが「ならわし」になっている。
奥の家のじいちゃんは毎朝天気がいいと、カブに釣り道具をつんで、
家の前を通り、港にいって伝馬船にのる。朝の「間覚まし」のような公共放送が6時
だけど、船乗りさんたちは夜明け前に海に出奔する。
「かわたれどき」にでて、「あさまずめ」に釣り糸を垂れる。さすがだ。
隣の方は、ぼくらが留守の間も、畑の様子をうかがってくれたり、いろいろ
百姓のこころへなどを教えてくださる。いつも東京から「ほぼブラジル」を少し
、手打ちそばもってきて「お世話になりました」と挨拶にいく。今回はおかえしに
「たまねぎやらきゅうりやトマト」をもらった。昨日は「とれた!」といって
生きたタコとさざえをいただいた。「原始的ぶつぶつ交換」を超えて「数倍かえし」のような感じ。
珠洲の珪藻土に炭をおこして、さっそくさざえのつぼやき。タコは、いただいたトマトと胡瓜を
ての平でつぶして、マリネにした。能登の「竹葉」が喉元でグビグビと音をたてる。
今日から☔の予想だったけど、曇り空なので朝飯前に畑の雑草取り。
けっきょく昨日一日、今日の朝3時間かけて雑草をとった。
農業の先輩の「マツキヨ」さんからメール。「雑草は根っこからとらなくては意味がない。
膝よりたかくなると、群生するおそれあり。でも雑草取りの後はおいしい野菜がまっている」
とのこと。穴を掘って雑草を土にかえす、と追伸であった。感謝。
今日は「松尾栗園」の雑草取りボランティアだったけど、明日に延期。
毎日土を喰う日々。「不耕な人生」から「幸福」に大変化している。感謝。