かもしたり 蒸したり むすんだり

今週の日曜日に、「焙煎人(びと)」の新人がこれれた。
いつもは、木曜日の午前中に「そったく焙煎塾」をやっていた。
新人さんは平日が忙しく仕事しているので、日曜日になった。
ちょうどその日に「そばもん」が蕎麦を打つ予定がなかったし・・・

蕎麦教室は日曜日にやっている。早朝の明るい時に打ちたい、というワカモノ
がいるので、月曜日の朝7時、という早朝コースもある。ただし、8時から「卵かけごはん」
があるので、一時間以内に打てて、掃除ができるベテランに限っている。

先週、もうひとり「そばもんになりたい」という人がいた。日曜日がダメだというので、
土曜日の夕方にやることに、あいなった。
能登と東京を往復するようになって、「きめごと」とか「目標値」みたいなものを
設定せずに、なにごとも「なるようになるさ方式」にかえている。
時々「能登休み」の時に電話がかかってきて「お店の前まできたんだけど、あいていない」
とかいわれることももあるけど、「これからいきます」とはいかないので、どんなに遠くから
こられたにしても「今日は休みです。」としかいいようがない。

そのうち、能登の素敵なシャフたちを連れてきて「能登フェス」をやり、
天真庵が「すしや」や「イタリアン」や「カレーや」や「かきや」・・・になったりすることも
あるある能登祭りだ。

蕎麦教室の初日は「ほうろく」という茶をほうじる器で50gの生豆を焙煎する。
少し古くなったお茶も香りたかい煎り番茶になる。オールドビーンズという古い珈琲豆も
いぶされて、芳醇なアロマを醸し出す。
企業秘密(といっても、珈琲のお弟子様たちには口で説明した)だけど、焙煎機に「能登の力」
が加わって、パワーが倍増し、珈琲のレベルもワンランクあがってきた。「かもす力」「蒸す力」はすごい。
珈琲やお茶を入れると人と人が「むすばれる」ような場ができる。

「能登の力」といえば、梅仕事の予約や、梅の注文が毎日のようにはいってくる。
味噌と梅も「醸す」力をおおいに使う。

せっかく、手前味噌や手前梅干しが、台所に常備されし家庭が増えているので、もっとも
基本の「ごはん」を上手に土鍋で炊く習慣をつけると、「鬼に焼き栗棒、もとい、金棒」だ。

最初に米を研ぐ「水」をえらぶ。最初の水が米に入るので、夕べ熱燗にした鍋のお湯がもどった水なんか使わないほうがいい。
(ぼくも昔はそれで炊いていた・笑)
洗ったお米をざるにあげる。20分の法則で、20分あげる。
つぎに土鍋に分量の水を入れ、「はじめちゃろちょろなかぱっぱ 子供泣いても蓋とるな」で
5合以上の場合は20分(三合だと15分)炊く。ほんで、タイマーがピピッピピッと鳴ったらまた20分蒸す(そのままにしておく)
それから蓋をあけ、しゃもじで空気を入れるようにまぜる。たったこれだけで、ピカピカの銀シャリができる。
それを「お櫃」に入れると、料亭の味。土鍋に「うめ星」を入れてたくと「👽(隕石効果のある味」になる。
焚く水に、少しの梅酢を入れても「べつもの」のごはんができる。
ごはんは「おむすび」にするとうまい。米と米をむすぶので「おむすび」。
おむすびを食べて元気になって、男と女がなにして、できた男の子が「むすこ」、おんなの子が「むすめ」。これも「むすび」の言霊。