東京も梅雨入りした。
世田谷の友人宅の庭にある梅をいただき、天真庵のオープンエアーな
物干し場所においた。梅の香りを一年ぶりに楽しむ。
韓国製の風鈴も涼やかに風とたわむれながら、やさしい音を奏でている。
梅は梅雨があるからこそ育つ。今月末に梅林ガールズたちと能登に梅をとりにいき、
かえってきたら、梅仕事。梅干し、梅シロップ、梅酒、梅味噌・・・天真庵でやるもよし、
梅だけ買って自宅でやるもよし、変幻自在に「梅仕事」。
昨日は、昨年つくった梅シロップの果実の種をとり、包丁で刻んで、
ヨーグルトと「はったいこ」をまぜて、朝食のデザートにした。
こんなのを毎朝食べていたら、「腸内細菌」に不足なしだ。
昨日書いたように、風鈴は仁寺洞(インサドン)の骨董屋で買ったものだ。
韓国の陶芸家で聞慶窯の「千漢鳳(チョンハンボン)」という重鎮がいらっしゃる。
縁あってソウルでコンピュータの商談をした後、バスに揺られながら、聞慶窯を訪ねた。
有田にいけば、韓国からきた陶芸家たちの墓がたくさんある。ルーツは韓国に間違いない。
「千(せん)先生」(千昌夫みたいだけど、勝手にそう呼ばせていただいている)のアトリエ
にいくと、千利休もびっくりするような井戸茶碗が並んでいた。そこのアトリエに素敵な風鈴
があって、先生に聞いて、インサドンの骨董屋で次の日にゲット。
井戸茶碗や唐津の茶碗の高台(こうだい)まわりには、ちりめんのような縮まった景色が必ずある。
最初は偶然の産物なんだろうけど、それをだすのに、昔から陶工たちは苦労をかさねてきた。
「かいらぎ」という、漢字にすると梅花皮。俳句の季語になりそうだけど、現代の歌人
たちには、少しマニアックすぎるかしらん?
5年ほど前、お花の原田先生が星野村で桜を立て、S先生がお茶を点てるという
「お茶会」があった。その時のお茶会に千漢鳳先生のお茶碗が使われた。
一期一会・・・・原田先生もその後お花を天真庵で教えていた武内先生も昇華された。
願わくば 花の下にて 春死なん そのきさらぎの もち月のころ (西行)