令和の囲炉裏

昨日の夕方、あだちくんが、頼んでいた囲炉裏をもってきてくれた。
ほんとうは、能登の冬のために頼んだのだが、彼がうれっこで、ねこの手
を借りたいくらいなので、昨日完成した。

お店の外にも、「めだかのプール」として使っているけど、この界隈の古い
民家が壊される時、伊万里か有田の火鉢が必ずでてきて、「よかったら使ってください」
と天真庵にもってくることが多かった。たぶん20個くらいは、いただき、あげた。
「断捨離」というのがはやっているけど、「捨てたくなるようなものは買わないほうがいい」。
昔の家にあったものは、ほんとうに、いい、ものが多い。

それには、縁(へり)がない。暖をとる、を最優先した用の美。
そこで、能登の倉庫にあった「あて」(能登ひばの最高級の木材)の廃材をもってきて、
縁と足をつくってもらった。簡単にいうと、囲炉裏とちゃぶ台を足して、二で割ったようなものができた。
天井から自在をぶら下げると、新しい形の囲炉裏になる。椅子のかわりに、曹洞宗の禅寺で使う
「座布団」にしようかと思っている。座禅をした後、囲炉裏のまわりで車座になり、たら汁でも
食べながら一献・・・冬の能登にぴったりの風景。

古い家を掃除したり、改装したりして住む、ということを能登で実験中。
「あて」で作られた伝統的な能登の住宅。和室の4部屋が「田の字」になっていて、
仏間、客間、仕事場、台所・・・などに変幻自在に変化できるような工夫がある。
仕事場であり、冠婚葬祭やお祭りの場であり、お祭りなどのハレの日には、村の人が集まる集会所
のような場にもなった。

そこに都会から気に入った家具を持ち込むのは、少し抵抗があり、「そこにあったもの」とか
「古いもの 廃材などをつかって」、そこに昔からあったように、鎮座させる、とうのを
モットーにしている。だから思ったよりも時間がかかるし、死ぬまで完成しないかもしれない。
家というのは、それでいい、と思う。

今日は「ダメ中」

明日はライブがあるので、16時で閉店。

27日(土) 成川正憲ギターライブ

演奏:成川正憲(ギター)

19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)