昨日はふたりの「そうじじー」みたいな人がお店にきた。
還暦を迎えたら、人生が一回りくるっと回って、「ゼロ」にもどる。
そこからは「おまけ」のような人生。あまり無理をせず、老子さんみたいに
「無為自然」にいきればいい、と思う。「なにもしない」のではないよ。
「運命や自然にまかせて、生きる」。「行先は風にきいてね」みたいに飄々と・・
その粋を目指すじいさんも「そうじじ~」
「順受の会」という不思議な論語の会が、天真庵の池袋時代から四半世紀にわたって
続いている。そこの幹事をずっとやってくれたSさんが九州にもどることになり、挨拶に
こられた。ぼくが蕎麦を打つようになったころ、群馬の山の中のキャンプ地に誘っていただいた。
ぼくは、そばを持参し、川の水を汲んで、ガスコンロの火に鍋をかけ蕎麦を出した。
そこの山登りのメンバーたちに、山菜の採り方やキノコの採り方を教えてもらった。
今、「能登と東京の二股暮らし」をやるようになり、その時の教訓が生きている。
というか「人生をゆたかにするコツ」を教わった。
今朝の味噌汁は、能登の門前総持寺(総持寺はもともと能登にあった)の豆腐と、能登の家
から徒歩165歩の海で採れた「わかめ」でつくった。
総持寺は曹洞宗。道元禅師が広めた教え。
道元禅師の書に「典座(てんぞ)教訓」がある。箒をもった「拾得(じっとく)」の心得がかかれたある。
昔から、禅林や絵描きが好んで描いた「寒山拾得」 筆と蒔絵を持ったほうが寒山。「寒山詩」を残した。
相方で箒をもったほうが「拾得」。典座(てんぞ)である。寺を箒で掃き、それを台所の火にくべ、
雲水たちの料理を作った。仕事は下働きのようなものだけど、位はたかかった。
つまり「精神的文化力」は、仕事の内容や貴賤とは関係がない、いうことやね。
道元さんも、箒をもった拾得のほうがえらいと思ったので、お寺を「そうじ寺」にしたのだろうね・・?
夕方は「翔くんのギター教室」のお弟子さまが、蕎麦会をやってくれた。
翔くんは、昨日のブログに登場する「香取神社」の「年番」をやっておられる。
簡単にいうと、お祭りの時にボランティアで、もろもろの掃除やまかないを手伝う人たち。
いまでは「年番」といってもみな馬耳東風というか「???」な感じになっているけど。
一度映画の「みこっちゃけん」を見ると、神社のことがよくわかる。
困った時だけ10円玉もっていく場所ではない、ことがよくわかる映画。
昨日の会に昭和29年生まれのギタリストが参加された。「ぼくはアルチュハイマー」と自己紹介された
彼の人生は波乱万丈に富んでいて、抱腹絶倒な蕎麦会になった。地獄を見た人にしかわからない
ような人生の妙味が話の端々やギターの音に吐露されている。
寒山拾得の絵を描き続け、ニューヨークでも個展をやった南條先生が卒寿(90歳)になった。
それを記念して、地元愛媛の「タオル美術館」で「回顧展」をやっている。17日から来月19日まで。
来月の能登休みは、四国にいくことにした。
「天真庵」のHPの「あかりちゃん」をクリックしたら、平成7年から池袋でやってきた「南條ワールド」
が写真入りで紹介しておりまする。過去はどうでもいいけど、いい部屋でもある(自画自賛)
今日から天真庵の二階は「京都」になる。
27日(土) 成川正憲ギターライブ
演奏:成川正憲(ギター)
19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)
そめもん展 ”京の染工房 河野染色工芸スタジオの仕事”
◇こうげいヌーベルバーグの作家小物も販売いたします◇
19日(金)16~19時
20日(土)13~19時
21日(日)13~19時