能登の総湯の朝市にたつ

東京から車で能登に入る時、禊のように総湯に入ってから、が、ならわしになった。
「加賀屋」に源泉を提供する共同風呂でワンコインでおつりがくる。東京の銭湯
よりも安い、のがすごい。

海が近く、ここの湯は塩分が多く含まれていて、少し熱いけど、飲むと万病にいいらしく、
「◎◎ガンが治った」みたいな話があまたある。新宿から夜行バスで7000円くらいでこれるので、
「気が付いたら能登」を経験されると、人生観がかわる。
ミネラルいっぱいの「塩」が、足りない人が多いのでは・・

ここ総湯に日曜日は「朝市」がたつ。昨日は「梅茶翁」の三輪福さんが珈琲のブースを設け、
天真庵の「ほぼぶらじる」を入れる日だったので、スケットにいく。
玄関先に、輪島の朝市みたいに、魚屋さんやおばあちゃんのお総菜、中島菜などの能登の伝統料理
が勢ぞろいする。土曜日の夜新宿をたつと、桃源郷みたいな感覚が味わえる。

総湯に入るのもよし、総湯の玄関にある足湯に入るのもよし・・・まわりには寺などがあまたあるので
それをめぐるのもよし、だ。
近くの名刹を訪ねてみた。表にそこの坊様が、なんやら揮毫している。

「自分の子供を だめにする愛情を もったものは この世では 人間の親だけである」

なるほどもっともだ、と思いながら10円だまをお賽銭箱にいれる。

その時、着物姿のどこかの宿で働く人が「おはようございます」と挨拶してくれた。

そうだそうだ「あいさつ」ひとつで、空気がかわり、家庭や学校や職場がかわり、
日本がかわり、世界がかわる。  子供の躾の根本やな、と悟る。
躾とは、「しつづける」ことが肝要らしい。水に字をかくがごとし、と先人はいった。
毎朝おきたら親に「おはようございます」と挨拶のできる子供になる。
それだけで、「ヒトが人になる」一歩になるのではなかろうかしらん。
その「最初の一歩」がなかなかできない、のが人間である、こともまこと。

そんなことを思いながら、加賀屋の別館にある「角伊三郎美術館」にいく。
生前一度だけ、会う機会があった天才塗師の作品が展示してある。
この世に美しい仕事をしていった人は、いった後も光っている。
「陰徳」みたいなもんや。この世で人知れず、ひとのことに役だつことをした人は、
あの世にいった時に「幸せな貯金」ができている。お金ではないよ。

(3月の素敵なライブ)

23日(土)弾き語りシャンソン ライブ

演奏:・上原英里(ヴォーカル&ギター)

19時開場 19時半開演 ¥4,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲・付き)

29日(金) MUSICA LIBERA TOKYO

演奏:山根孝司(クラリネット)・藤田朗子(ピアノ)

19時開場 19時半開演 ¥5,000(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)

30日(土)ボサノヴァ de 花見

演奏:山本ひかり(歌・ギター)

19時開場 19時半開演 ¥3,500(お酒・肴・蕎麦・珈琲 付き)