出世しない魚

昨日まで能登で暮らした。というより、まだまだ掃除掃除掃除・・
正確にいうと、最初の日は東名を久しぶりに走り、
三重の菰野町の久保さんちにいく。「寒山美術館」
には、久保さんの器、久保さんの器に南條先生の描いた寒山拾得の器
などが飾ってある。今回はある高僧(奇僧?)が久保さんとコラボしたお宝。
能登に連れて行く前に「鑑定団」にもっていけそうな器を車に積んで、
関ケ原経由でいく。

東京から能登まで車で約7時間半かかる。関越と北陸自動車でそんな感じ。
今回久保さんちから関ケ原経由で6時間くらい(途中で温泉入ったり・・寄り道するので正確ではないけど、高速はあまりつかわず)
でいける。久保さんちから名古屋が一時間。たぶん名古屋からだと5時間以内に能登にいくかもなんばん。
能登の温泉にいくと、休憩所では「北国新聞」か「中日新聞」がおいてある。それだけ関係も深いんやろね。

今回も梅茶翁に、梅林の下見と、蕎麦打ちを教えにいく。今年は雨が少ないけど、梅は大きく育っている。
梅林ガールズの出番の季節だ。いくと、しんごちゃんが味をさばいていた。30尾くらい上手に背開きをしている。
「すしにする?」と聞くと「フライですよ」といってニッコリ・・?
彼は東京の八広から能登に移り住んで2年。朝2時に起床し、船にのり漁師をやっている(定置網)。
帰ってくると仮眠をし、午後は畑で無農薬の野菜をつくり、土日はカフェとして、ホボブラジルや
体にやさしいものを供している。油の準備をするらしく、残りの30をバトンいや包丁タッチでさばく。
夕食の4人ぶんをのぞいて、残りはパン粉をつけたまま冷凍保存。

ちょうど、頭の中に♪タコ タコ タコの足よろしく、「能登の新名物」と思いながら、梅林で
実験をしようと思っていたものがある。ガレットにタコを入れ、たこ焼き風のガレットをつくる。
「たこがれ」。「あこがれの彼とたこがれ」・・・・ちょっとロマンチックやろ。
天真庵も2007年のオープンの時、「ガレット」をメニューにのせたら、男子の9割、
女子の7割が「ガレットで何?」という感じだった。「青山あたりでは、彼とガレットがトレンディーですよ」
といってもみんな「?」な感じだった。

でも今回の「たこがれ」はうまい。オタフクソースとマヨネーズをつけて食べると、
つい大阪弁になって「おばちゃん、ビールちょうだい」って感じになる。

昨日は帰り際にお魚をいっぱいもらう。このしろ(こはだ)に味と小魚。
この小魚は?と質問すると「からあげ」だという。
「めざし」というけど、そんな魚がないと同じ種類かと思い。。「からあげにすると美味い魚?」
と再質問すると「能登ではこれをカラアゲというんです」とのこと。「食べ方は?」と尋ねると
「それもカラアゲです」という。
全国津々浦々で魚の呼び方が出世する段階とかでも、いろいろある。
九州で生まれ育ち、途中は京都に住み、それから東京に住み、仕事や遊びでいろいろ旅するのが病気みたいな生活を
しているので、頭の中がチャンポンになってけど、全国的に「めばる」という魚を能登では「ハチメ」という。
それの小魚を漁師さんが「カラアゲ」というのだそうな。今朝は朝そばを打った後、魚を大急ぎで調理中。
そばやの朝はなんやかんやで忙しい。感謝。