破竹の勢い

梅茶翁で寝ると、朝は鳥の声が目覚まし。
山雀(やまがら)やじょうびたきやうぐいすの声にまじって、ホーミーみたいな雉の声
の大合唱。梅林まで散歩すると、紫蘭や関東よりも少し背の高いタンポポやあざみ
が咲いている。枯れたすすきの花と新しい葉が同じところにあったので、それを
持ち帰り、久保さんの梅の志野に投げ入れた。「ゆずりは」ではないけど、新旧の移り変わりの縁起。
政治家やくさったスポーツ界の重鎮たちも、はやく「ゆずりは」のように、新しい若々しい人たちと
交代する時期がきているのではないかしらん。紫蘭を眺めながらそう思った。

それからいつもお茶を入れる。今回は春日茶の新茶を「だいきくん」というお茶のお弟子様の実家の茶畑産のを
飲んだ。野趣満天な味が口の中に広がる。お茶うけは、京都五条のおひがし。東ではない、和三盆でつくった干菓子。
軸かわりに、南條観山先生の「寒山拾得」。梅茶翁の看板も南條先生が揮毫したものだ。
能登では、梅茶翁と寒山拾得美術館で、寒山拾得の世界が垣間見れる。
そういえば、先日石川県立七尾美術館で、長谷川等伯の「寒山拾得」を見てきた。東京の美術館
よりもゆったり見えて気持ちよかった。最近の東京の美術館は、人口密度が濃すぎて息苦しい。
美術館は、地方がよろし。

昨日はダメ中。三輪福さんが土産にもたせてくれた破竹(正確には淡竹)とフキを煮たものを
出した。酒肴にぴったりで、みんなでグビグビ飲んだ。
この会はぼく以外はみな女性で、少し酩酊しないと話に入っていけない感がある。
女子風呂に参加させてもらってるような会だけど、そんなこというと「セクハラ」だと
いわれそうな会。昨日も仕事をやめた若い女子に「もう永久就職にしたら?」というと
「それはセクハラ発言ですよ」とたしなめられた。
不倫とかセクハラとか、みんなで首をとった勢いでかしましく騒ぐ昨今の傾向はちと行き過ぎのような気もする。
若竹をちょっと割るとスパッと避ける。そんな生きる勢いみたいなことを「破竹の勢い」という。
恋愛とか結婚とか、何かを決める時は、考えるより先にいく「力」が必要。そんな「力」が全体的に
弱ってるような気もする。人生は二度なし、なのだが・・

今日はギターのライブがあるので16時閉店。

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