普茶料理の会

「うめ星」を料理の中心に据える。すると日常茶飯のレベルが「日本人の原点」にもどる。
昨日は、そばのお弟子様のお嬢様がフィアンセを連れてご両親とあいさつする、という趣旨の会だった。

「普茶料理」とは黄檗山万福寺を宇治に建立し、禅と書と普茶料理(精進料理)をひろめた隠元和尚
が「普(あまね)く、大衆に茶を施す」という願いをこめて始められた。織田流煎茶道をはじめ、煎茶
の道を歩む同心の人たちがときどき原点をみつめにいく場所でもある。

最初に「茶礼」。夏は冷たい玉露を出すことが多い。昨日は少し肌寒い日だったので、宝瓶(ほうひん)に
玉露の葉を入れ、50度以下にさましたお湯を注いで、「ウェルカムティー」にした。茶坊主よろしく、
煎茶の蘊蓄をお茶らけない程度に語る。お茶はもちろん福岡県の星野村(普茶料理は、星がカギである)

いつものように、蕎麦豆腐に玉露の葉の佃煮をのせ、酒席が始まる。般若湯、なんてめんどくさい
言い方はせず「今日は秩父の地酒をぬる燗にしようと思うんやけど・・」となかば半強制的にすすめると、
素直なお弟子様である父が「やはり天真庵の二階では、燗がいいです」と、アウン(有無をいわせない?)で返事がきた。

普茶料理の特徴のひとつは、大きな皿に盛って、みんなで分けながら、同じものを食べる、ということ。
秩父で調達してきた大根で、「やたら」という長野の郷土料理をつくり、おなじく小さなじゃがいもを皮ごと「にっころがし」
にしたものなどを大皿で供す。久保さんの器が大活躍する時である。
定番は、きらず(おから)のいなり。最近は能登の義馬藻を入れてつくる。そばのりまき。かんぴょうと、
しいたけの佃煮・卵焼きが入っている。精進料理に卵を使う。♪いいじゃないの幸せならば、だ。

昨日はちょっと贅沢に「投じ鍋」をやった。初めて二階の長火鉢(正確には、真四角かな)に炭火を入れた。
能登の骨董屋で買った「ひさごの五徳」が雰囲気を醸し出す。

そばやの〆といったら「そば」と相場がきまっているけど、最近は「うめぼしとごはん」
が定着しつつある。むろん、庵主のその日の気分しだいであるが・・・
電気釜に「〇うめ星」(今日から正式に販売)を入れてごはんを炊く。普通の電気釜で炊いた米が銀シャリになる。
誇大広告のようだが、ほんとうだ。「うまいごはんが食べたい」という人には朗報に違いない。次の日までの持続力がすごい。ピンと立ってる。
その銀シャリを「溜塗」のお椀に盛り、そこに能登梅の梅ぼしをのせる。これを一度食ったら、近くの工場でつくった
薬づけのオニギリはまず食う気になれない空気。
香のもの、つまり漬物は「〇うめ星漬物」。ぬか床に「〇うめ星」をひとつ忍ばせてる。これも文に
すると「あやしいおっさんのひとりごと」になるので、不立文字でいこう。仏教や禅は、そうやって文字や理論理屈を超えて伝わっていった。

そして珈琲。縄文ドリポットで「ほぼぶらじる」を飲む。珈琲の味やお酒を入れた器に「〇うめ星」
を入れても味がかわる。
どんな商品も、万人に向く、はずはないし、科学では解明できてないものが多い。だからこそ、「自分流」
を見つけてみよう、と思ったら、「〇うめ星」ほどロマンあふれるものは、この星には少なくなっているように思う。

「淡路玉の碁守り」という隠れたヒット商品の中に、「〇うめ星」を入れて、首からぶらさげて、いつも身に
つけている。これが、「〇うめ星」の一番おすすめ方法であり、「アワ・ブーム」。
どうもこれから日本にスポットライトがあたるとしたら、淡路あたりになる、という説もある。「ガイアの法則」を読むとよくわかる。
来年はこのスタイルで阿波踊りにも参加してみたいと思ったりする。淡路というのは、阿波の国へ続く路、という縁起で命名された。

昨日その界隈にいる友人にショウトメールをおくった。
「これから、淡路玉とうめ星が大活躍する時代です」
みたいな内容。「淡路玉とうめ星・・・玉がふたつ。なんだかわからいけど、正気?」
と短い返事がきた。玉をふたつぶらさげて、ただゾンビか化石のように徘徊したりするじいちゃんに
ならないように、がんばっていこうと久しぶりの秋の青空に向かって固く誓った。

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