青春とはこころの若さである

アメリカの実業家で、サムワエルなんとかとかいう実業家であった人の詩で、
日本では「青春の詩」として紹介され、松下幸之助さんたちや社長さんたちの座右の銘になった。

青春とは心の若さである
信念と希望にあふれ、勇気にみちて日に新たな活動を続けるかぎり
青春は永遠にその人のものである

今年の秋に緞帳を下げた「ヨネクラボクシングジム」にもこの詩が掲げてあった。

付き合いのある骨董屋さんたちも、寄る年波で、お店を閉めるというとこが多くなり、銀座にいっても
寄るとこが少なくなり、寂しい限りだ。骨董屋というのも、「信念」をもった店主ばかりで、
「ひとつごと」を貫く生き様に、いろいろなことを学ばせてもらった。
そう長くはない先に、自分のお店も緞帳を下げる日が必ずくる。そしてみんな黄泉(よみ)の国に旅立つ。

横浜で58年もの間、「健康」をテーマにした商品を開発していた先輩も今年いっぱいで店を閉じる。
「ホホバオイル」で一世を風靡した人でもある。77歳になった今でも、スケベな話を機関銃トーク
しながら、華僑になると、顔が翁のように慈悲深く好色し、いつまでもその道の話を貫く奇人である。
「これからは趣味で、70、80になっても、血管が若々しく、あちらも若々しく、自分が使いたくなる
ものだけを開発して、縁のある人にだけ、売っていく」といって、一袋お土産にくれた。なんでもヒルの
乾燥させたものでつくった漢方らしい。ヒルというのは、血を一度吸うと何か月も自分の体の中で固まらない
ような成分のものをもっている、らしい。

かえりしなに握手をしてわかれた。「でわ・・・」といってから、5分くらい機関銃トークが続いた。
「スケベイは平に助ける、と書くだろう。平成は平に成る。わけへだてなく人を助けるひとのことをいうんだよ、
野村さんもわけへだてなく人の助けになってください。」
「今、癒し、という言葉が流行っているけど、難しくて書けないよな。あれは、いやらしいことをした後のあの気分のことをいうんだよ」
また顔が翁になっていた。「ひとつごと」を全うした愛顔が艶冶に好色していた。
いつものように横浜駅で崎陽軒のしゅうまいを買って押上にもどった。

女あり 二人いく
若きはうるわし  老いたるはなおうるわし     (ホイットマン)