能登半島の奇跡の水

能登の二日目の朝。海岸沿いを散歩した。海岸の岸壁の際を、漁師さん(元?)とおぼしき人が
するどい目つきで散策している。手には、針と疑似餌?みたいなものがついていて、それを
ささっと、海面に入れ、数秒したらそこに元気なたこがついていた。なかなか見事な漁だ。
この季節は毎日のようにたこが食卓にのる、らしい。まことに豊な海だ。

朝ごはんの前に、三輪福さんと煎茶のお稽古。海が見える部屋で「茶櫃点前」をやってもらう。
潮騒やうみねこや、ホオジロの「一筆啓上仕り候」という声をBGMに煎茶を一服。南島原のじゅんさん
自慢の煎茶だ。どことなく南島原と同じ空気感の中で、おいしい朝茶時間。
珠洲焼の火器に投げ入れたアジサイが揺れて、風流な野点に花が添えられ、贅沢な刹那。

こころのこもった朝ごはんをいただき、東京に向かって出発。昨年の夏に立ち寄った民宿を営む
「能登のばあちゃん」のところへ寄り道。民宿の横に水が湧き出ていて、その水がすごい。
400円払って、その水を沸かしてくれた風呂につかる。昨年もそうだったけど、長旅の疲れ、
目の疲れ、梅仕事の筋肉痛がウソのように消える。石川県は温泉がいっぱいあるけど、ここの
は唯一無二の効能があるように思う。上がった後、名物おばあちゃんと談論風発。
名残おしいさを胸に踵をかえして車にのる。

富山経由で安房トンネルを超え、いきつけの蕎麦屋でそばを手繰り、そばやの主人と
蕎麦談義。なんやらいう名前(今回は頭に入れてきたつもりやけど忘れた!)のそばやは
信州だからこそのそばやだ。

今日から通常営業。昨日はまーくんの「満つまめの会」と「タイムドメインの会」だった。
ぜんぜんエンジンがかからず、仕込みも途中下車ぎみだったけど、今朝のそば打ちで
少し目が覚めた。
明日は「天真庵 梅仕事 ぱーとワン」 カウンターの上に干した梅が歌っているようだ。天恩感謝な日々。

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