年越しそばを自分で打つ・・令和の常識!

毎年、そんなイベントをやっている。
10年くらい前、12月30日に、4人グループの新人が年越しそばを打ちにきた。
とっても寒い日で、外は雪が降っていた。
ひとりづつそばを打つ。残りの3人は、土間に立ったまま、見ている。
最初は楽しそうにしていたけど、だんだん口数も減り、笑い声もすくなくなり、笑顔が
消えた。新人の「そばもん」は、だいたい2時間くらいかかるので、4人で8時間。
終わった時は、次の日だった。31日だったら、年をまたいで「年越したそば」になるところだった。

そんなこともあって、12月31日は「一時間でそばが打てる」と認定した人に限っている。
29日30日は、「もうすこしかかる人」が占める。
どちらにしても、自分で打つそばは美味い。
年越しそばを田舎に持って帰る人も多く、お土産かわりに「ほぼぶらじる」の人も多く、
「年越し珈琲」の需要も多い。でも、今年はそんなお客さんたちも「UFO焙煎器」
を使いはじめたりしているので、今年は「生豆」がオミヤの定番になるかもなんばん。

昨日の「そば打ち教室」に、3年目の女子がきた。
毎年29日か30日にきていたばってん、「今年は31日に打ちたい」とのこと。
少し肌寒い日だったけど、額に汗かきながら、水回し、菊練り、ネコ手などを駆使して、
さて、包丁で切り、の時に一時間経過した。「だめですか?」というので、
「切るのを3分でやれれば、一時間3分。なんとかなるでしょ」ということで、31日の午後に
くることになった。今日の「そば打ち教室」には、新人女子がくる。「今年の年越しそばを自分で打ちたい」
と元気に宣言していた。元蕎麦屋の建築をリノベして住んでいる長野県出身。

今日は東京は昼間も10度いかないみたい。
そばって、不思議で今朝のそばは加水がよく、そば粉の半分の量の水が足りなかった。
珈琲の焙煎も、そば打ちも、天気とか温度とか湿度とかで、微妙に変わってくる。
そんな「奥の深さ」を旅するように探求していくと、人生も旅してるような気分になるから不思議だ。
なんでも「インスタント」な時代だけど、回り道してみると、以外な出会いや気づきがあるものだ。

人のいく裏に道あり花の山

今日も12時から16時まで営業。
それから「UFO焙煎塾」「そば打ち教室」

明日は月曜日。
月曜日の朝は、珪藻土の竈でごはんを炊く日。8時から10時に「玉子かけごはん」
をやっている。竈で炊くごはんを食べる時、「日本人に生まれてよかった」と思う。感謝。

政治家のパーティーで飲む水割りいっぱい2万円。

ジャズの「大石学トリオ」で、ドラムをやっていたセシル・モンロー
が、隣の隣に住んでいた。過去形なのは、10年ちょっと前の夏に、千葉の海で
亡くなった。なくなる一週間前に「墨田ジャズフェス」があり、その休憩時間に
天真庵のカウンターに、大石さんとセシルが座って、「クロキリのロック」を二杯づつ飲んだ。
そして本番にもどる時、セシルが「ここ、押上はブルックリンみたいにきっとなるね。大石学をよろしくね」
と言って笑った。それが最後だった。あとから考えると、予言めいて、遺言みたいなひとことやった。

先月の月末3日前、少しアーティスティックな青年がカウンターに座った。
20年くらいブルックリンで「革細工」の仕事をしていたらしい。亀戸に住む母親が年老いたこともあり、日本に
もどってきて、この界隈でアトリエを探している、という話だった。
「押上もブルックリンみたいになってきましたね」とセシルみたいなことをいった。

ニューヨークのソーホーで、南條さんの「寒山拾得」の個展を2000年にやった。その縁で、しばらく毎年の
ようにニューヨークにいった。「日米陶芸コンテスト」のお手伝いをするようになり、久保さんの作品を
向こうのギャラリーで展示するようなことも何度かやった。そのころのソーホーは、貧乏なアーティストたちが、住まい兼アトリエを
DIYでつくり、作品を展示するような機運がまだ残っていて活気があったけど、その地域の家賃が高騰するようになり、少し大きな資本で
ギャラリーとかレストラン、カフェなどができるようになり、若い貧乏なアーティストたちには住めなくなって、家賃の安い
ブルックリンに移り住むようなトレンドだった。日本の「谷根千」というわれる地区もそんな傾向にあるし、清住白河
界隈も、アメリカのなんやらいうカフェができたりして、「カフェの聖地」なんて呼ばれるようになった
けど、どんどん家賃が上がっていて、両国とか、その果てに「押上」に多くのお店ができるようになってきた。

そんな意味では、押上は「ブルックリン」?

話は変わって、最近政治家の資金集めのパーティーが問題になっている。ぼくも若いころ、ITの業界団体の理事長、という
危うげな看板を10年背負っていて、よく「政治家のパーティー」にいった。四半世紀も前の話だけど、
そのころも会費は2万円だった。せこい話だけど、300人集まる場(だいたいが港区のホテル)に、立食の「すし」とか「そば」とか、オードブルが並んでいたけど、100人ぶんあればいいとこだ。入口にビール、水割り、ソフトドリンクが用意されていて、
ぼくはいつも「水割り」を頼んだ。お歴々が、美辞麗句を並べ、天下国家の話をする。それに引き換えの「おもてなしの原価」
というか、料理はわびしすぎた。だいたい一般的に、年をとると、体力も食欲も減退するもんだが、
演説が終わったあと、「すし」のブースで年寄の「財界」や「政界」の人たちは、普段から「人を喰ってる」
ような妖怪みたいな連中なので、動物園?みたなパーティー景色を2万円入場券で楽しませてもらった。
コロナの後、今は食べ物のブースもださず、「鳥の唐揚げ」だけが相場で「2万円で原価1000円」
と新聞にかいてあった。もっと進化している(笑)

なにがいいたいか・・「やらずぼったくり」というか、「濡れてに粟」みたいな錬金で金を集め、使う金は領収書(ときには、空の領収書)
みたいな毎日をおくっている連中に、今の国民が、衣食住にどれほど苦しんでいるということなど、わかるはずがない。

ここ押上も、家賃が高騰している。原価が1000円で2万円になるような商才?
がないと、生き延びていけないかもなんばん。でもその前に、こんな貧相な政治家しかいない国が存続するのかね~?

昨日、そのブルックリンの青年がきて、「押上にきまりました」とのこと。
不思議な縁だけど、香取神社の裏で宝石をやっていたマー君が、那須に引っ越し準備中で、
その「あとがま」に、ブルックリンくん(また勝手にあだ名をつけようとしている)にきまったみたい。
ちょっと、おせっかいな手伝いをしたら、そんなことになった。ブルックルリンと押上に共通の地縛霊がいたのか、無駄のない縁
で、また新しいドラマが始まるかもなんばん。

今日明日は12時から16時まで営業。それから「UFO焙煎塾」&「そば打ち教室」

「骨なし灯篭」に泣さかれたバイ!

昨日、渋谷のユーロライブで「骨なし灯篭」の試写会を観た。
熊本の山鹿では、毎年お盆に「灯篭祭り」といって、女性が1000人で
頭に灯篭をのせて踊る幻想的なお祭りがある。
オーバーツーリズム現象みたいなもので、博多の山笠やどんたく、小倉祇園祭りは
「こげんこんでもよかとに・・」くらい人がくる。旅行も、博多より、山鹿とか、長崎なら五島列島のほうが10倍楽しいヨ!!

熊本も敬老の日にある「ぼした祭り」(藤崎宮秋の大祭)は、熊本市内の中心部で
やるし、牛も登場するにぎやかな祭りなので人が集まる。
ばってん、一回山鹿にいってみんしゃい。人生感がかわるばい。
移住を考えている人も、糸島とか阿蘇とか、「誰でも考えるとこ」は避けて、
自分らしいとこを見つけたほうがいい。「風の時代」ばい。「自分らしく」「なんかウキウキする」を中心にせなあかんばい。

この映画の脚本・監督は「木庭撫子(こばなでしこ)」、プロデューサーがたみちゃんこと「木庭民夫(こばたみお)」。
おふたりは、天真庵が押上にくる前からのつきあい。天真庵のそばもよく食べてくれた。
ぼくらは、20年くらい前「福島」に移住しようと、何度も現地に足を運んだ。
彼らも、一度同行したことがある。でも「風の時代」になって、
ぼくたちは、能登に移住をきめ、木庭さんたちは、2年前にたみちゃんの実家を
改装して、山鹿に移住した。
映画にも登場する「板家」という古色蒼然とした家が、彼らの実家。
移住前に、たみちゃんは「そこでそばやをやる」といって、ぼくの特訓を受けたけど、
約束不履行で、映画ができた(笑)。しかもそばよりも、うまい。

オランダとかロスの映画祭で、賞をもらったみたい。手弁当でやっているので、
「ジャニーズ系」や「有名どころ」の役者はおらんばってん、方言訓練の必要でない
「くまもん俳優」がいい味をだしている。これからの「映画の原点」がそこにある。
地元の小学生たちが、エキストラで「朝のあいさつ」をする場面が、感動的ちゃ。
そこの小学校の標語が「はや寝 あいさつ あさごはん」・・・すばらしかろ!
余談だけど、能登の珠洲にみさと小学校があり、そこの標語が「はやね はやおき 朝ごはん」
今の文科省や家庭がわすれている「躾の原点」もそこにある。「しつけ」、しつけはし続ける、ことによって、身が美しくなる。
くもんよりくまもん。そして「はやね はやおき あいさつ あさごはん」ばい。大人になったら「クリックよりスナック」バイ。

今日は大阪梅田の「ブリーゼプラザ」で18時開場 18時半上映で試写会がある。
26日にもう一度、東京渋谷の「ユーロライブ」で9時半開場 10時上映の試写会がある。

お問い合わせは、「熊本やまが映画プロジェクト 電話0968ー41-5566 tamiokoba0802@gmail.com

深煎りの珈琲に、チェットベーカがよく似合う?

「楽ちんUFO」で、今日も250gづつ、いろんな豆を焙煎。

まだ扱いになれていない(音や煙の色、でかた・・など)ので、微妙に
深くなったりして、おもしろい。新鮮に失敗も喜んでいる。

夕方、モカを焙煎したら、陽がくれたこともあって、少し深い煎りになった。
さながら表参道にあった「大坊珈琲」を彷彿させる。

まだ京都にいたころ、開店したばかりの大坊珈琲を訪ねたことがある。
東京に住むようになって、あの店のカウンターに座ると「あ、東京にいる」と思った。
「織田流煎茶道」の稽古場の近くでもあって、よくお茶の後輩たちも連れていった。
彼の珈琲は、茶道に通じるものがあった。もうお店は閉じられたけど、今だにこの業界の
レジェンド。お店を閉じる一年くらい前、大坊さんが天真庵に珈琲を飲みにきてくれたことがある。
第一声が「骨董屋さんみたいなカフェですね」。
お店の常連さちが「あ・・・大坊さん・・・がなぜ天真庵に・・」みたいな顔をしていた(笑)

そんなことを思い出しながら、少し深煎りのモカを飲みながら、チェットベーカを聴いていたら、
珈琲のお弟子様が、採れたて野菜をもってきてくれた。3年くらい前から、千葉に畑を借りて、
「百姓修行」をやっておられる。

頭の中は、四六時中、「楽ちんUFO」のことばかり考えていて、「ありがとう」いって、お返しに
「そばかす」(蕎麦切りした時にでるもので、素揚げしてビールのつまみや、ガレットの材料になるもの)
をあげた、だけ。
「楽ちんUFO」を見せてあげられなかったけど・・・ま、近くでカフェ「リッタ」をやっておられるので、また次回・・

まだ試作段階みたいなもんやけど、「楽ちんUFO」は、すごい!
もう少し若かったら、これもって、ブルックリンかそのあたりで、勝負したるけどな~!?
天真庵のカウンターに、置いてあるので、ぜひ見てやってください。
これを使って、「隕石カップ」や「隕石ドリッパー」で珈琲を淹れたら
「銀座の隕石カフェ」に負けないレベルの「カフェ」ができるかもなんばん。
天真庵のHPの「うめ星」の部屋に、銀座の隕石カフェを訪ねた「有名人」のコメントを紹介している。
暇なとき、覗いてみてやって(笑)感謝!

♪ラララ・・バラの花束車に積んで・・・

昨日の夕方、新しい「楽ちんUFO」(仮称)で、250gのモカを焙煎した。
UFO焙煎機は、焙烙型で、60gの生豆を入れて焙煎する。
50gくらいの珈琲豆(水分が蒸発するので)ができあがるので、二人分(25グラム)
が焙煎できる。「楽ちんUFO」は4倍以上の豆を、楽ちんに焙煎できる。

「楽ちんUFO」は、いわゆる「手廻し焙煎機」の鉄のドラムのところを、能登の珪藻土で
久保さんの陶芸用の穴窯で焼成してつくってもらった。
昨日のお昼は、近所のスパイスカフェのおかあさんがきて、「おいしいパンみたい」といって、笑いながら回していた。
能登の珪藻土七輪は、「わかるひとにはわかる」「めあき千人めくら千人」の「めあき」
の人たちに、優美に伝わっている。まるで、珪藻土の輻射熱(ふくしゃねつ)と同じように、「じわじわ」と。

SNSなんかで、バズったりして、市場を席捲するようなものが世の中にあふれているけど、本来の「くちこみ」
で、「このひとが使っているから」とかいう感じで、ゆっくりと
広がればいいな~、と思う。故人であっても、そんな「このひと」を持っている人は、孤独にならない。

「UFO焙煎器」は、おかげさんで、いろいろなところへ嫁ぎ、「今年のヒット商品」(といっても、日経とかの雑誌ではなく、
天真庵広報のかわら版で)だったけど、「楽ちん」は、「これから自家焙煎をしたい」と思っている「こーひーや」
さんとか「カフェ」に使ってほしい。宣伝や営業はかけないばってん。

昨日、N響のYさんが玉子かけごはんにこられた。
ちょうど、新しい「楽ちんUFO」で焼きあがったモカを飲んでもらった。
「ブラボー」(本来こちらが彼らの演奏を聴いて発するもの・笑)みたいな顔を
されたので、調子にのって「焙煎機のストラディバリウスになれるといいな」
といったら、大笑いされた。

仕事が終わりモカを少し濃いめに淹れて、チェットベーカを聴きながら飲んだ。
キクジーに20年くらい前にもらったCDだ。
「天真庵」で検索すると、「BCN・+R・・なんじゃら」とかいう、キクジーが主催の雑誌のインタビュー
記事がでてくる。彼と握手してる写真のところに書いてあるけど、天真庵開店の時、ジーからバラの花束が届いた。
今はなき「ヨネクラボクシングジム」の米倉会長からも、存命中は「筆子さんの誕生日」に、バラが届いた。
いろんなポイント制とやらで、浮足だっている昨今とは、一味も二味も違う温かみのある「おくりもの」があった。

今は「Each Day is a Gift」な気分。そんな至福な時間の片隅に「一杯の珈琲」
があってほしい。そのためには、この星が平和という言葉がいらいくらい平和でなくてはならない。感謝。

玉子かけごはん いっぱい 550円

月曜の朝は玉子かけごはん。みなさんの朝ごはんは、なに食べました?
能登の珪藻土竈でごはんを炊き、手前味噌で具だくさんの味噌汁をつくり、
「平飼いの玉子」と、自家製の香の物、ふりかけは、そばの汁を作った時の鰹節を粉砕
してだして、550円。100円追加すると、UFO珈琲を、隕石入りデミタスカップでだす。
でも、仕送りを受けている大学生の一日の予算が660円。10円しかあまらないの?

能登へいく時、新潟の「新井」というパーキングにいく。
そこは、そとの「道の駅」まで歩いていけるシカケ(そんなパーキングがいくつかある)
になっている。「ひだなん」(ずっと、ひなだん、だと勘違いしていた)という「直売所」があって、
山菜とかキノコなどが販売されていたり、そば粉や米、おもちなども売られている。
朝8時すぎに商品がそろう(冬は雪がすごくて、天気しだい)ので、時間があったら、
並びの「すき家」で朝食をとる。

ぼくは「焼き魚 玉子かけごはんセット」みたいなものをいつも注文する。
ごはん、みそ汁、サバ(か、鮭)の焼いたもの、玉子、漬物で480円。
さすが、吉野家を凌駕している。メニュー構成と安い値段にびっくり。
町の「食堂」とか「純喫茶」のモーニングが、消えていくのがわかるような気がする。
すき家と吉野家をあわせると、年商約900億円。
この物価高の中、エンゲル係数を下げるのに一躍かっているに違いない。

天真庵の近くに大学と専門学校ができた。じいちゃん、ばあちゃんしかいないような街に
若者が闊歩するようになった。
新聞に書いてあったけど、仕送りをうけている学生の一日に使えるお金が「660円」だそうな。
「きみのことすっきゃねん・・」とかいって、朝のデートをすき家で食べて、ふたりぶん払ったら、
家計は赤字に転落する。ほんとうに、日本という国が「後進国」になりさがっているのだなあ~と
つくづく思う。

半世紀くらい前だけど、ぼくが京都で学生だったころ。仕送りの平均が5万円だった。
ほとんどの学生が「風呂なし」の三畳か四畳半の一間で暮らし、銭湯にかよっていた。
岩倉とか、洛北に部屋を借りた人たちは、比叡山鉄道にのって、銭湯に通っていた。
イノダやからふねやの珈琲が、いっぱい280円。天下一品のラーメンが400円くらい。
会計の時、レジで「学生です」といえば、50円くらい負けてくれた。
ぼくは天下一品の本店から100mくらい上った「からふねや北白川店」の店長をやっていて、
天一の社長(そのころは彼が白川の本店にいた)たちに、顔を知られていたので、一度も
「学生です」とはいえへんかった(笑)

からふねやのアルバイトは、たしか自給300円くらい。まかないに、珈琲はタダで飲めたけど、
一時間働くと、イノダでもからふねやでも、珈琲が飲めた計算になる。
最低賃金が1000円の今は、銀座や青山や、ニューウェーブなお店以外だったら、1000円で
おつりがくる。うちは、「ほぼぶらじる」がいっぱい500円なので、おつりで「すき家」の
朝亭が食べれる計算。

でも、各地で戦争モードになり、異常気象(毎年なので、異常が通常になりつつある)のせいで、
食べ物の値段が高騰して、エンゲル係数が逼迫している感が強くなってきた。
冷静に考えたら、「大変な時代」をみんな生きているね!

今朝は、能登の家の柿を「干し柿」にして、お客さんにさしあげている。
100個ほどつくった。ほんとうは、300個でも500個でもできる。
田舎のほうは、高齢者ばかりが増え、柿の木、栗など、たわわになっている成果物を
収穫できないままのものだらけ。
どの世界も、それを「なりわい」レベルにしようと思ったら、それなりに大変だけど、
来年あたりは、もっともっと「エンゲル係数」が、逼迫するだろうから、
そろそろ「そのあたりのこと」を、それぞれ頭にいれておく時代がきたように思う。

大企業のサラリーマンの街だけど、「ほんとうに、東京に住む意味あるのかしらん?」感謝。

UFO珈琲 いっぱい 500円なり

昨日の「UFO焙煎塾」は、久保さん作の「新し焙煎機」で
ガテマラを200g焙煎した。
これまでの「UFO焙煎器」だと、60gの生豆を入れて焙煎・・
を推奨していた。焼き上がりが、50gくらいになるので、
「朝一回、夜一回」くらい二人分の珈琲を飲める。

今回の新しUFOも、珪藻土を使ってつくってもらった。
15分くらいで、パチパチと珈琲豆が爆ぜる音がする(イチハゼ)。
そこで少し火を小さくし、豆をふくらませる時間をつくり、
火をもどして、ニハゼまで焙煎。

「カラっと」、中まで火が通った珈琲豆ができあがる。陶器の良し悪しも、
珈琲豆も、その「カラっと、中まで焼けている」が大切。どの世界もそうだけど、玉石混交の世界。
杉の桶にいれて、表でチャフをとばす。
それを石臼で挽いて、ネルドリップで淹れてみた。
芳香な香りが、体いっぱいに広がっていく。300gくらいまで焼けそうなので、プロでも
充分に使えそうな逸品焙煎機ができた。UFO焙煎器と同じく、一台1億円(消費税はおまけ)で
希望者には、おわけします。

「今日のUFO珈琲」(今日のストレートはガテマラ)は、いっぱい500円なり。
希望される方は、「隕石カップ」で飲んでもらいます。
来年は「希望される方」は、「自分で焙煎できる席」をつくろうと思っている。

サードウェーブ?とかいって、新しいスタイル(名前(スペシャルー珈琲が云々 ニュークロップ(新米みたいなもん?・・)
のカフェが、雨後の筍よろしく、あちこちにできはじめ、昔からある「純喫茶」が、どんどん消えている昨今。
自分でガラガラと焙煎し、石臼で細かくして、ネルドリップで丁寧に淹れる・・・そんな喫茶店が一件くらい
あってもいいと思う。昨日は、有田の火鉢が割れたので、亀戸の骨董屋にあった青銅?の火鉢をもってきてもらった。
巣鴨地蔵通りとか浅草寺あたりにいくと、みんなが線香をたてているような大きな器、あんな立派なものだ。
荻窪のお茶の先生宅にあって、おばあちゃん先生が生涯使っていたものらしい。
今朝は、それに新しい灰(使っていたものを、網で振るう)って、五徳を入れ、火起こしで炭をおこし、
お香を焚いて、天国のおばあちゃんに「大事に使わせていただきます」と挨拶して、薬缶をのせた。
沸いたお湯で、星野村の玉露をいれ、久保さんの黄瀬戸茶わんで飲みながら、このブログを書いている。

今日は12時から16時まで営業。それから「UFO焙煎塾」「そば打ち教室」
今日のそば打ちは、新人が3名くる。しかもみんな若い。楽しみだ。
明日の朝は、「玉子かけごはん」(8-10)

そばがきぜんざい 一杯 900円

今日から営業。昨日は仕込み日。大好評の「そばがきぜんざい」の餡子を仕込む。
餡子を炊く時は、小豆を前日に水に浸す、ことと、「うめ星」(隕石玉)を
入れて炊くと、「別もの」になる。

餡子を土鍋で炊こうと思ったら、陶火鉢にヒビが入っている。
予備の火鉢が表に3つ置いてある。
ふたつは、「まさかの時」のために、雨水をためている。
昔はそこにメダカを飼っていたけど、この界隈の民度の低さで、
タバコのポイ捨てが多く、メダカがかわいそうなので、水だけにした。
残りのひとつは、金魚の絵がかいてある伊万里か有田。かわいすぎて、お店には似合わない?
どこかで、新しい火鉢を探さなくっちゃ!

お店の珈琲カップは、「隕石粉入り(能登ジェラトン)」のものがある。
UFO珈琲(これは、UFO焙煎器で焙煎したシングルオリジン)には、それで供している。
ときどき粗相をして、割ってしまうことがある。修復可能なものは、筆子さんが金継ぎをしてくれる。
不可能なくらい割れた場合は、みかんを入れる赤い網に、星のカケラを入れて、表の水甕にいれる。
その水で育つプランターの植物や、お店の前の並木は、特別に元気なような気がする。
能登の家の畑には、星のカケラと、海で拾ってきた瓦のカケラを、空の植木鉢に入れておいている。
そのせいか、畑の辛み大根はもとより、栗も柿も毎年たわわになってくれる。
新しい「宇宙・自然農法」かもなんばん?

先週だったか、銀座で「隕石カフェ」(正式名・・Star Comes Coffee Powered by BigBang 隕石直売所 銀座本店」)
の店長「王子」が、ふらりとやってきた。ここの珈琲は一杯800円くらい。松屋の裏あたりカフェの相場より安くて、
うまい!どこか宇宙の片隅で焙煎してるウワサ。
「隕石カップが一個かけたんですが、金継ぎお願いできます?」とのこと。筆子さんが忙しいので・・
「八丁堀に、金継の名人がいるけん、そこにいったら」といって、「とべとべ草」(これで検索すると、
素敵な器屋さんがでてくる 最近まで近くに住んでいた若い夫婦でやっている)を紹介した。
今年は、王子の企画で「茶器」や「酒器」なども久保さんに作ってもらった。「ついでに、『隕石の器展』をお願いしてみたら。ただし久保さんや天真庵の名前は伏せて・・」
と冗談半分で言ったら、「それは来年ぜひやりましょう。ぼく、王子プロデュースか・・・」とまんざらでもない顔だった。

UFO話題のついでに、もう一話。
今日久保さんから「UFO焙煎器 令和6年版」の試作機が届く。
来年はきっと、世界中の人たちが、家やお店で「UFO」を使って珈琲豆を焙煎するようになると思う。
来年の干支の「龍」に、笑われそうばってん・・・

今日明日は12時から16時まで営業。
それから「そば打ち教室」と「UFO焙煎教室」。今日は新しいマシン?を
使ってやります。

能登の霊水 いっぱい500円

いっぱい(たくさん)500円だと、あまり驚かない?
一杯500円だと、「え?銀座のカフェ?」という感じ?
一滴500円だと、「え?自民党がずぶずぶにおぼれた宗教?」という感じかな。

能登の家から、東京に向かう道すがらに「藤瀬霊水公園」とうのがある。
いくと、「駐車場代」(というより、お水の管理費。天与の霊水を守るのに、
地元と人たちが、年中草取りとか、掃除をしている。)500円。東京に住んでいると、蛇口を
ひねると、いくらでも「東京水」がでてくるし、小便する時も、一回何リットルの水を流しても、
ちゃんと東京都か浄水してくれて(飲み水の塩素や薬品の基準が、年年歳歳甘くなってきてるのが気になるけど・・)
、トイレから台所まで「おいしい東京水」が供給される仕組みになっている。

霊水の汲み場には、龍神さんの口が三つあって、だれもいないときは、3つ使える。
いつも70L汲んでくるので、3つ空いていると、15分もすれば、車にタンクを積んで、
併設した農産物の直売所で、季節の山菜やキノコや、野菜を調達して帰る。
人が他にいると、「ひとり一口」の譲り合い日本人のDNAを発揮して、上手に、そして見知らぬ
お隣さんに「どこからきんしゃったと?」(これは九州弁だ)とか「お茶やごはんの時にこの水で炊くと
おいしいですよね」とか「そのまま家族で飲んでます」とか、一見なごやかな日本人の日常が見え隠れする。

昨日は天気予報が「明日は大荒れ」と告げた。だから、本来の「人間の性」を見た。
6年くらいこの霊水を汲んで、お店の「そば」「珈琲」「お茶」「そば汁」などに使っているけど、
昨日は、そんなわけで、5台くらいはおける駐車場が満席という初体験。で、しかも、ひとり(だいたい、ふたりで一組)
が、100Lから150Lくらいの、タンクや大五郎みたいな焼酎の器、ペットボトルを
用意しながら、汲んでいた。汲み場には、「混雑する時は、タンク5個。ペットボトル20個
くらいで、ほかのお客さんに譲ってください」と看板があった。誰も「譲らない」から、こんな看板があることを知る、も初体験。
「みんなで渡れば怖くない」式に、先客たちは、悠々と霊水でタンクやペットボトルを濯ぎ、「今日は混んでるね。
はようきてよかった」と涼しい顔して、後ろに並ぶ4組(ぼくもいれて)のイライラなど、どこ吹く風だ。

筆子さんは、ぼくより短気だけど、ぼくがイライラし始めると、「行動」にでることを知っているので、
「せっかくだから、あたりを散歩してきたら・・」なんて、無理くり優しい顔しててすましている。
ぼくは爆発寸前なので、深呼吸しながら山紫水明の水の郷をしばらく散歩して、もどったら、筆子さんが、
「まったく、今の日本人の縮図を見るようね。終わりのはじまり、みたい」と先客に聞こえるような声をだして怒っていた(笑)

そこでこんどは「野菜を調達して、散歩してきたら・・」と言って交代した。
けっきょく水汲みに2時間かかった。東京などに大地震がきたら、水や食料やトイレは
どうなるんやろう?などと心配になった。阿鼻叫喚・・・そんな言葉ではすまされない地獄だろうね。
でなんとか「霊水」といっしょに、江戸までの珍道中。「佐久」あたりで交通事故があったので、先月と
同じく、新潟経由で江戸へ参った。♪人生いろいろ・・の嶋倉千代子だ。

右へいこうか左にしようか?とか、迷ったり、いばらの道が続いたり、
「のぼり坂」と「下り坂」と「まさかの坂」があったりするのが、人生。
「のぼり坂」と「くだり坂」は、その時がんばれば、誰でも何とか過ごすことができる。
「まさかの坂」(たぶん、これから、いっぱい遭遇する)は、普段のこころ使いや、人間性
が試される坂らしい。水汲み場や、ATMとかで、イライラするのは、「まさかの坂」を
超えられるか、否かの「訓練の場」なのかもなんばん。
いい意味でも、悪い意味でも、日本は、今や、後進国であり発展途上国だと思う、今日このごろ。感謝。

ずわいがに 一杯300万円

先週、北陸のずわいがにが解禁になった。悪天候が続き、ドタバタしてるけど・・
富来の「はしもと食堂」で、一献やっていると、お店に置いて
あるテレビが教えてくれた。もちろん「はしもと食堂」は、ずわいがにのメニューにないし、
おでんの種にいれて「金沢おでんです」なんてハレンチなことを女将のてるみちゃんは、
やらない。ここのおでんは、彼女が魂こめてつくる「出汁」が命。普通の「豆腐」「厚揚げ」「玉子」「こんみゃく」
だけで、3合は飲める。それだけで充分幸せな宵(酔い?)が楽しめる。「おでん 熱燗 昔の女(男)」でいい!

能登の老舗旅館が「一尾(杯?)300万で競り落とした」と大げさに伝えていた。
地元のテレビなので、旅館の名前が画面に何度もでる。
そこの料理長?が「高くても、お客さんにおいしいカニを食べていただきたい」と
真顔で(AIではないと思う。これからは、政治家もタレントも、タレントみたいな料理人たちもAIで登場しそうやね!)のたまわれていた。
日本語に抑揚がなくなってきた。昨日の「税金滞納」の副大臣、今日の宝塚・・みな、そんな感じ?

昨日、「増穂の湯」という町営の温泉に260円払って、ひとっぷろ浴びた。
いつもは、近所のじいちゃんばあちゃんたちが、田舎のベンツ「軽トラ」にのって
♨を楽しむのだが、急の寒さのせいか、きのうは空いていた。露天風呂にいこうとすると、チンチンが縮み上がるか脳卒中になりそう?
だから、ひとりもいなかった。
風呂からあがって、「北國新聞」「北陸中日新聞」を読む。
そこにも300万円のカニが写真入りでのっていた。東京からの宿泊客の
部屋にのテーブルに「そのまま(まだ料理していない。)」300万の元をとる?いやテレビと新聞と醜聞で
すでにもとをとっている!と思うばってん、のっていた(笑)

東京でも「一尾のマグロを◎◎万円(うん千万単位)で競り落とした」というニュースが新年
に「またかよ」といった具合によくでる。スカイツリーの中にも、その寿司屋チェーンが今年できた。

似たような話だな~、と思った。「令和のビジネスモデル?」・・・貧しいというか、浮揚するチャンスはないね!

珈琲の業界も、同じようなことがおきている。
途上国の珈琲農園にいって、そこの農夫さんとインスタ映えする笑顔で撮った写真を掲載し、
自称「珈琲ハンター」とかいうような言ったものがちの肩書つけて、なにが特別かわからない
「スペシャル珈琲」というものを、拡販させている。本当は、日本のほうが途上国!
だから、それをウリにするお店も、「うちはスペシャル珈琲しか扱っていませんボリボリ・・」と、
AI顔でしゃべり、えらそうな顔して、デジタル珈琲を淹れる・・・もちろんそんなお店にはいったことないばってん!
一時が万事じゃないけど、そんな話ばっかりで疲れるね!

昭和のころの村田英雄のインタビューを彷彿させるね。
「先生(村田英雄)、新しい車を買ったらしいですね。何という車ですか」と、マスコミが質問した。
先生は「デラックス」と答えた。そのころの車は、サニーにしても、コロナにしても
末尾に「デラックス」とつけていた(笑)スペシャル珈琲、もおんなじ?
家を新築した時も「先生、立派なお家ですね。この応接間の隣な何ですか?」の問に、
「チキンルーム」(笑)
デラックスとか、キッチンルームが「高嶺の花」だった時代のお話。

知らない土地を旅したり、徘徊したりして、「今日はここでおでんを食べて一杯飲もうか?」
とか「どこで珈琲を飲もうか?」という場面で「食べログ」の点数とか、「やらせ数値」みたいなものを
参考にしていく、を常識にすると、「失敗」も少ないかわりに、「おどろくような出会い」も同じくらい
少ないように思う。(といいながら、天真庵も多少なりにはマスコミやSNSの恩恵を受けてはいますが・・)
「雑誌やテレビや食べログを食べているの?」というような人ばかりが跋扈(ばっこ)するようになってるけど、
自分の「第六感」とか「直観」を働かせて、「とっておきのお店」を見つける幸せを放棄することはないと思う。

人生2度なし・・・・・なんだから そのくらいの「自由」はあってもいい? 感謝!