昨日は雨があがったので、野良仕事。
家の横の畑は、昨年の地震と豪雨のダブルパンチで、土がながれ、使えなくなった。
もうひとつ、駐車場の後ろに小さな畑があって、秋にそばの薬味の「ねずみ大根」の種を蒔く。
先月、そこに唐辛子の種を蒔いた。うまくいけば、柚子胡椒の素になる予定だ。
ぼくのそばの大事なふたつの薬味が、この畑でつくられている。
来週梅をとりにいく梅茶翁の三輪福さんに「EM菌」をもらったので、それを畑に蒔いたら、
竹やいろいろな草たちが、予想以上に元気に育っている。それらを、剪定しながら、畑のまわりにおく。
うぐいすの声にまじって、子猫の声がした。ふりかえると、駐車場の横の倉庫(地震で半壊になった)
の、壊れた板の隙間からでてきた、生まれて間もない子猫が4匹、「初めての散歩」よろしくよちよち歩いている。
親はキジトラ猫の「ガリ」。今回、痩せた体で天真庵デビュー。あまりに痩せた猫なので「ガリ」と命名。
4人の子供を育てているので、ガリガリになんだ。母はすごし!
家にもどって「ガリが、4匹子供を産んだ」を告げた。
ポーカーフェイスで「豆腐が食べたくなった」。
我が家は、東京からもってくる食材と、途中の道の駅などで調達するものと、現地で釣ったり、
いただきものだけで、10日や半月は買い物の必要がない。でも、野良ネコが急に増えたりすると、
「ネコ餌」や「牛乳」などを、富来(とぎ・富が来る、というめでたい地名)という町にいって、
買ってくる。
魚屋さんに、朝どれのアジがあった。15尾くらい入っていて380円。筆子さんが「よろしく」といって
買い物かごにいれた。「よろしく」とは、さばいて、頭も食べやすく切って、ネコの餌をつくって、という意味だ。
車の中に常備しているクーラーに氷と魚と豆腐を入れて、「橋本食堂」へ。筆子さんのおばあちゃんの生家の近くにある食堂。
地震で半壊になった食堂は、もうすぐ公費解体になる。もういちどあるやなしやの気分で「天麩羅定食」でビールを飲む。
天ぷらがあがる前に、カウンターの上にあった「北國新聞(ほっこくしんぶん)」に目を通すと・・・
富来椀「この器でごはんを食べると、富が来る」という記事。先日紹介した木地師のTさんが、大きくのっていた。
今回の地震で取り壊される家の柱などを使って、みんなの思い出がこもる木を、ろくろで形をつくり、漆まで自分で
やって「富来椀」をつくっているらしい。
家にもどって、玄関にある使い古したUFOをひとつ、Tさんの家に届けた。「今日から『UFO焙煎器 友の会 副会長』に任命する」
般若くんや角居と同じく、金沢美大卒のTさんも、無類の珈琲党。
卒業する時に、先生が「これから、毎日ものつくりをすることになるが、仕事のはじまりに、珈琲を楽しむ
ことを忘れないように」と言われるらしい。「富が来る」・・・「ゆたか」とは、このあたりにあるのかもなんばん。
家にもどると、ギタリストの赤須翔くんから生豆の注文がきた。「ブラジル」1K「コロンビア」0・5k「ガテマラ」0・5k
彼こそ『UFO焙煎器 友の会 会長』だ。
岡山を拠点として活躍するアーティスト三宅洋平さんと、いっしょに活動している。ギタリスト兼ベビーシッター。
2016年の参院戦で、「選挙フェス」にて若者のこころをつかみ、一世を風靡した男だ。今は岡山で暮らし、
政治とは距離をおいたが、こんどの参院戦は、また誰かが同じような風を吹かすに違いない。感謝。