昨日は、まるで梅雨があけ、いきなり夏のような暑さになった。
くるお客さんたちが、みな汗をかいておられる。
この季節は「梅おろし」「くるみそば」などを、所望される人が多い。
そんな中、「さわやかアーティスト」が4人、そばを手繰りにきた。
日本を代表するようなチェリスト、バイオリニストたちで、よくテレビにもでている。
「夕方本番で、リハーサルが終わり、『そばを食べにいこう』ということで・・・」
と、チェリストのMさん。彼は天真庵で演奏を3度くらいやってもらった。
バイオリニストのTさんは、筆子さんの味噌のお弟子さまでもあり、食や酒にも造詣が深い。
「UFOがずっと気になっていました」というので、「これや」といって、珪藻土でつくったUFO焙煎器を
手渡した。まるで、ストラディバリウスを触るような手つきで、丁寧に触っている。
「うらの『へこみ』とか、アールの感じがいいですね。さすが久保さん・・・
バイオリンも、職人のそのあたりの空間をつくる技で、音がかわってくるんですよ。UFOと同じですね」と
真顔で熱く語っている。
UFO焙煎器、定価一億円・・・・そう思うと、あながちホラっぽい値段ではない(笑)
UFOで、少し深めに焙煎したモカをつけた珈琲焼酎を、少しだけ試飲してもらった。
「今夜はいい音がでそうです」といって、満面笑顔になって笑っている。
コンサートホールまで、お店の前でタクシーを捕まえて、去っていかれた後、
誰もいなくなったお店に、彼らが奏でる「音色」が、漂っている感じがした。
かのベートーヴェンも、かなりの珈琲党で、珈琲を淹れる時は
「珈琲豆をきっちり60粒数え、自ら豆を挽いてコーヒーを楽しんでいた」というメモが残っているらしい。感謝。